自分だけの特別な一足を手に入れたい、人とは被らないスニーカーを履きたい。そんなふうに思ったとき、真っ先に思い浮かぶのがナイキのスニーカー作り体験ではないでしょうか。特に公式サービスである「Nike By You」は、スマホひとつでデザインから注文まで完結できる手軽さと、世界的なブランドのクオリティを両立しているため、非常に人気があります。私自身、これまでに何足もオーダーしてきましたが、画面上でイメージしていた通りの靴が届いたときの感動は、何にも代えがたいものがあります。
しかし、実際にオーダーしようとすると「値段は結局いくらになるの?」「注文してから届くまでの期間はどれくらい?」「サイズが合わなかったらどうしよう」といった不安や疑問も尽きないはずです。また、ネットだけでなく、東京の渋谷や原宿、あるいは大阪などの店舗に足を運べば、その場でしかできない特別なカスタムやワークショップに参加できることもあります。実店舗での体験は、素材の質感を直接確かめたり、スタッフさんと相談しながら作れたりと、ネットとはまた違った深い楽しみがあります。
この記事では、スニーカー好きとして長年ナイキを愛用し、実際にNike By Youや店舗でのカスタムを体験してきた私「まー」が、初心者の方でも失敗せずに楽しめるスニーカー作りの世界を徹底的に解説します。単なるスペック情報だけでなく、実際に作ったからこそ分かる注意点や、より満足度の高い一足を作るためのコツも余すところなくお伝えします。
- Nike By Youでカスタマイズできるモデルの種類と、素材選びで変わる具体的な価格帯
- 渋谷や原宿、大阪などの実店舗でしか味わえない、レーザー刻印などの限定カスタム体験
- オーダーしてから手元に届くまでのリアルな期間と、配送待ちの間の過ごし方や売り切れ時の対処法
- もっと深く靴作りを知りたい人向けの、本格的なワークショップや教室、リペア専門店でのカスタム情報

アプリや店舗でのナイキのスニーカー作り体験ガイド
「世界に一つだけのナイキを作りたい」と考えたとき、最も身近で手軽、かつクオリティが保証されているのがナイキ公式のカスタマイズサービスです。ここでは、スマホで完結するオンラインサービスから、実際の店舗でスタッフ(ナイキエキスパート)と相談しながら作れる特別な体験まで、ナイキ公式が提供する「作る楽しさ」について、その裏側も含めて詳しく解説していきます。
Nike By Youの値段と対応モデル

ナイキの公式アプリやウェブサイトからアクセスできる「Nike By You(ナイキ バイ ユー)」は、以前は「NIKEiD」という名前で親しまれていたサービスです。名前が変わってもその本質は変わらず、むしろ選択肢の自由度は年々増しています。これの最大の魅力は、なんといっても既存の人気モデルをベースに、アッパーの素材、ソールの色、シューレース、裏地、そしてスウッシュ(ナイキのロゴ)に至るまで、自分好みに細かくアレンジできる点にあります。
「たかが色を変えるだけでしょ?」と思われるかもしれませんが、実際にやってみるとその奥深さに驚かされます。例えば、同じ「赤」でも、スエード素材の赤とレザー素材の赤では発色が全く異なりますし、ガムソールを合わせるかクリアソールを合わせるかで、靴全体の印象はガラリと変わります。さらに、私が特に面白いと感じているのは、かかと部分などに「パーソナルID(P.I.D.)」を入れられる機能です。自分の名前や好きな数字、座右の銘などの短いメッセージを刻印することで、まさに自分だけのシグネチャーモデルのような仕上がりになります。
また、意外と知られていない大きなメリットとして、Nike By Youの商品は、カスタムオーダーでありながら返品が可能である場合が多いという点(※ナイキメンバー特典など条件によるため、必ず最新の規約をご確認ください)が挙げられます。通常、オーダーメイド品は返品不可が一般的ですが、ナイキのこの寛容なポリシーは、サイズ感に不安があるユーザーにとって非常に強力な安心材料です。
主な対応モデルと価格の目安
価格は通常の既製品モデルよりも少し高めに設定されていますが、自分だけのデザイン料と受注生産の手間を考えれば、十分に価値がある投資だと思います。素材の選び方(プレミアムレザーを選ぶなど)によって価格が数千円プラスされることもあるので、シミュレーション画面で確認しながら進めましょう。

| モデル名 | 価格帯(目安) | 特徴・おすすめポイント |
|---|---|---|
| エア フォース 1 Low By You | 17,000円〜20,000円前後 | 最も自由度が高く、失敗が少ない入門モデル。レザーの質感も良く、初めての方に最適。 |
| ダンク Low By You | 18,000円〜22,000円前後 | 圧倒的人気モデル。「パンダ」カラーの再現や、オリジナルカレッジカラーの作成が人気。在庫切れ頻発。 |
| エア マックス シリーズ (90, 95, 97, 1など) |
20,000円〜28,000円程度 | パーツ数が多いため、非常に細かい配色が可能。ハイテクスニーカー好きにはたまらない複雑なカスタムが楽しめます。 |
| パフォーマンスモデル (ペガサス, マーキュリアル等) |
18,000円〜30,000円程度 | ランニングやサッカーのスパイクもカスタム可能。チームカラーに合わせたり、モチベーションを上げる色にしたりと実用的。 |
選べるモデルは時期によって入れ替わります。例えば、ジョーダンシリーズなどの超人気モデルは、突発的に「By You」の対象になることがありますが、数時間で完売することもしばしばです。ライフスタイル向けの定番モデルは比較的常時ラインナップされていますが、素材(デニム、コーデュロイ、サテンなど)が季節限定で登場することもあるので、定期的にチェックするのが楽しみの一つです。
なお、これらのサービスはナイキの公式サイトおよび公式アプリからアクセス可能です。最新のラインナップやキャンペーン情報は、以下の公式サイトで確認するのが確実です。
(出典:NIKE公式「Nike By You」)
渋谷や原宿の店舗でカスタムする魅力
オンラインでのカスタムも手軽で楽しいですが、もしあなたが東京近郊にお住まいだったり、旅行で東京を訪れる予定があったりするなら、ぜひ実店舗での体験をおすすめしたいです。特に日本の旗艦店である「NIKE HARAJUKU(ナイキ 原宿)」と、渋谷のランドマークにある「NIKE SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE(ナイキ 渋谷スクランブルスクエア)」には、ここでしか体験できない特別なカスタマイズメニューが用意されています。これらは単なる買い物ではなく、一種のアトラクションのような「体験」として設計されています。
NIKE SHIBUYA(ナイキ 渋谷スクランブルスクエア)
渋谷店で特に注目したいのが、この店舗のアイコンとも言える「スニーカータトゥー(Sneaker Tattoo)」と呼ばれるサービスです。これは、店内で購入したばかりの「エア フォース 1」などのレザーアッパーに、専用の特殊なレーザー加工機を使って、その場でオリジナルデザインを焼き付けるというもの。プリントではなく「焼印」のようにレザーを焦がして描画するため、消えることがなく、革の経年変化とともに味わいが増していきます。

デザインは、つま先(トゥボックス)、サイドパネル、ヒール部分などに施すことができ、「SHIBUYA」や「TOKYO」といった都市名のロゴや、日本らしい和柄、幾何学模様など、店舗限定のグラフィックから選ぶことができます。目の前でレーザーが動き、煙を上げながらジジジ…とデザインが刻まれていく様子を見るのは圧巻で、完成したときにはまさに「生まれたて」の一足を受け取る感動があります。所要時間も混雑状況によりますが、数十分〜1時間程度で完了することが多く、当日に持ち帰れるのも嬉しいポイントです。
メーカーズスタジオでのアパレルカスタム
渋谷店や原宿店には「Maker’s Studio(メーカーズスタジオ)」という専用エリアが設けられています。ここではスニーカーだけでなく、店内で購入したTシャツ、パーカー、キャップなどのアパレル商品に、店舗限定のワッペン(パッチ)やプリントシール、リボンなどを圧着してカスタマイズすることが可能です。アーティストとのコラボレーションワッペンや、シーズン限定のデザインも頻繁に登場するため、スニーカーの色味と合わせて、全身でオリジナルのナイキコーデを作るのも非常に楽しい体験になります。
NIKE HARAJUKU(ナイキ 原宿)
国内最大級の旗艦店である原宿店でも、同様に充実したカスタマイズサービスが展開されています。原宿店はフロア構成も広く、カスタム専用のブースも開放感があります。ここでは、シューレース(靴紐)やデュブレ(紐に通す金具)の豊富なバリエーション販売もあり、手持ちのスニーカーを少しだけアップデートしたいというニーズにも応えてくれます。
さらに、原宿店などの主要店舗では「Nike Fit(ナイキ フィット)」という、足をスキャンして最適なサイズを提案してくれるサービスも体験できます。専用のマットに乗り、スタッフさんが端末で足を撮影すると、わずか数秒で足の長さ、幅、形状をミリ単位で計測し、モデルごとの推奨サイズ(例えば「エアフォース1なら27.0cm、エアマックスなら27.5cm」など)を教えてくれます。「作る」前に、まず自分の足の正解を「知る」という体験も、失敗のないスニーカー作りにおいては非常に重要だと感じます。

大阪など関西エリアの店舗対応状況
「東京ばかり優遇されていてズルい!」と思われるかもしれませんが、関西エリア、特に大阪もスニーカーカルチャーの中心地として非常に熱いエリアです。東京の店舗とはまた違った独自の盛り上がりを見せており、カスタム体験ができるスポットもしっかり存在します。
NIKE OSAKA(ナイキ 大阪)や心斎橋のエリアにある店舗でも、Nike By Youのオーダーサポートや、アパレルカスタムのサービスを展開している場合があります。特に心斎橋エリアは観光客も多く、国際色豊かな雰囲気の中でショッピングを楽しめます。
さらに注目なのが、2025年にオープンしたNIKE UMEDA(ナイキ 梅田)などの新店舗です。こうした新しいコンセプトストアでは、地域との繋がりを重視しており、関西エリア初となる最新のカスタマイズサービスが導入される傾向にあります。例えば、大阪限定のデザインパッチや、地元アーティストとコラボレーションしたTシャツプリントなど、「大阪でしか作れない」アイテム作りが可能です。
ただし、注意点として、渋谷店で行われているような「レーザー刻印機」を使った大掛かりなスニーカー加工サービスは、設備の関係上、提供店舗がかなり限定されています(基本的には東京の一部店舗のみの場合が多いです)。「せっかく行ったのにやっていなかった」という事態を避けるためにも、訪れる際は必ず事前に店舗へ電話確認するか、Nikeアプリの店舗情報で「カスタマイズサービス」の有無を確認しておくことを強くおすすめします。また、アパレルのカスタムであれば、比較的多くの大型店舗で対応していることが多いです。
関西エリアにお住まいの方は、まずはアパレルのカスタムから入ってみて、スニーカーに関してはオンラインのNike By Youを駆使しつつ、サイズ感の確認のために店舗のNike Fitを活用する、という「ハイブリッドな使い分け」をするのが賢い楽しみ方かなと思います。

注文から届くまでの期間と納期の目安
Nike By Youを注文する際、最も気になるのが「いつ届くのか?」という点ですよね。せっかくデザインしたお気に入りの一足、一日でも早く履きたい気持ちは痛いほど分かります。
まず前提として理解しておきたいのが、Nike By Youは、私たちがアプリで「注文確定」ボタンを押してから製造ラインが動き出す、正真正銘の完全受注生産(オーダーメイド)であるということです。倉庫にある在庫を出荷するわけではないため、物理的な製造時間がかかります。
一般的には、公式サイトにも記載がある通り、注文から3〜5週間程度で手元に届くことが標準的な目安です。私の過去のオーダー履歴(10足以上)を振り返ってみても、早いときは3週間弱で届きましたが、平均するとやはり4週間(約1ヶ月)前後で到着することがほとんどでした。商品は多くの場合、ベトナムや中国などにあるナイキの提携工場で製造され、そこから国際配送で日本に空輸されてきます。

プレゼント利用の際の注意点とスケジューリング
もし、パートナーや友人への誕生日プレゼント、あるいはクリスマスギフトとしてNike By Youを検討している場合は、スケジューリングに細心の注意が必要です。「1ヶ月あれば届くだろう」とギリギリで注文するのは非常にリスキーです。
なぜなら、以下のような要因で納期が遅れる可能性があるからです。
- 繁忙期:クリスマス前や大型キャンペーン(Nike Member Daysなど)の直後は注文が殺到し、製造ラインが混雑します。
- 物流トラブル:国際情勢や天候によるフライトの遅延、通関手続きでの足止めなどが稀に発生します。
- 旧正月(春節):製造工場(主にアジア圏)が長期休暇に入る1月下旬〜2月中旬頃は、通常よりも納期が1〜2週間ほど延びることがあります。
これらを踏まえると、記念日に確実に間に合わせたい場合は、最低でも1ヶ月半〜2ヶ月前にはオーダーを完了させておくことを強くおすすめします。早く届きすぎて困ることはありませんからね。
注文後は、Nikeアプリ上で詳細なステータスを確認できます。「製造開始」→「仕上げ中」→「発送準備中」→「発送済み」とステータスが進んでいくのを見るのは、RPGのレベルアップを見守るようでとてもワクワクします。「発送済み」になると追跡番号が発行されるので、毎日配送状況をチェックしてしまうのは「Nike By Youあるある」ですね。
売り切れでオーダーできない時のコツ
Nike By Youを利用しようとしたとき、特に人気モデル(最近だと「ダンク Low」など)で、色を選ぼうとしたら「在庫なし」「売り切れ」と表示されて注文できなかった経験はありませんか? 「せっかくデザインが決まったのに!」と悔しい思いをした方も多いでしょう。

実はこれ、そのモデル自体が完全に販売終了(廃盤)になったわけではなく、「その日の受注枠が埋まってしまった」だけのケースが非常に多いのです。工場の1日の生産能力には限りがあるため、人気モデルには1日ごとの受注数上限が設けられています。
諦めずにオーダーを勝ち取るための、私なりの実践的なコツをいくつかご紹介します。
- 朝の時間帯を狙う:これが最も効果的です。在庫枠は毎日定期的にリセットされることが多いのですが、そのタイミングは早朝(朝8時〜9時頃)であることが多いと言われています。夜に見て売り切れでも、翌朝に見たら注文ボタンが押せるようになっていることはよくあります。
- デザインを保存しておく:在庫があるときに一からデザインを始めていると、迷っている間に売り切れてしまうことがあります。事前にデザインを完成させて「保存(お気に入り登録)」しておき、在庫が復活した瞬間にカートに入れて決済できるように準備しておきましょう。
- こまめなアプリチェックと通知設定:予告なく在庫が大量に復活することもあります。また、Nikeアプリの通知をオンにしておくと、リストック(再販)の情報や、メンバー限定のアクセス権(先行販売)のお知らせが届くことがあるので見逃せません。
- Nike Member Daysなどのイベントを待つ:定期的に開催されるメンバー限定のイベント期間中は、カスタム枠が通常より多く開放されたり、普段は選べない限定素材やカラーが追加されたりするチャンスタイムです。
ワークショップで学ぶナイキのスニーカー作り体験
ここまでは、既存のモデルをベースに「色や素材を選ぶ」というカスタマイズについてお話ししてきました。しかし、この記事を読んでいる方の中には、「もっと根本的なところから関わりたい」「プロの職人のように、一からスニーカーを作ってみたい」「ボロボロになったお気に入りを自分の手で蘇らせたい」という、よりディープな情熱をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
ここからは、ナイキ公式の枠を飛び越えて、より本格的な「作り手」としての体験ができるワークショップや教室、そしてカスタムカルチャーの最前線について触れていきます。これはもはや買い物の延長ではなく、立派な「趣味・工芸」の世界です。
東京や大阪で開催のワークショップ
日本国内、特に東京や大阪といった大都市圏では、レザークラフト教室や靴作り教室が数多く存在します。その中には、通常の革靴だけでなく、スニーカーを題材にした単発のワークショップを開催しているスタジオがあります。
例えば、東京の浅草エリア(ここは日本の靴産業の中心地でもあります)や自由が丘、大阪の堀江周辺などにある教室では、週末を利用して「レザースニーカー作り体験」を実施していることがあります。内容は教室によりますが、プロが用意したラスト(木型)と型紙を使い、自分で選んだ革を裁断し、工業用ミシンで縫い合わせ、最後にソールを圧着するという本格的な工程を体験できるものもあります。

「ナイキのロゴが入った靴」を勝手に作ることは商標権の侵害になるため、多くの教室では「オマージュデザイン」や「完全オリジナルのスニーカー」を作ることになりますが、スニーカーという履物がどのような構造で成り立っているのかを肌で理解するには最高の環境です。「スニーカー ワークショップ 東京」や「スニーカー作り 大阪」といったキーワードで検索し、Instagramなどで実際の生徒さんの作品を見てみると、そのクオリティの高さに驚くはずです。
ペイントやリメイクで自作する方法
本格的な製靴(靴作り)は、専用の機械や高度な技術が必要でハードルが高いと感じる方も多いでしょう。しかし、もっと手軽に、自宅のテーブルの上で楽しめる「作り体験」として、世界中で爆発的な人気を誇っているのがスニーカーへのペイントカスタムです。特に真っ白な「エア フォース 1」は、凹凸が少なくシンプルなデザインのため、カスタムペインターにとって最高のキャンバスだと言われています。
市販のナイキを持参して、スニーカー専用の塗料で自由に絵を描いたり、パーツごとに色を塗り替えたりするだけで、世界に一足だけのカスタムスニーカーが完成します。「絵心がなくて不安」という方でも心配はいりません。マスキングテープを使ってきっちりと色分けする「カラーブロッキング」という手法を使えば、まるで既製品のようなクオリティで、Nike By Youの選択肢にもない絶妙な中間色や、奇抜なグラデーションを実現することが可能です。
必須アイテム:Angelus Paint(アンジェラスペイント)

スニーカーカスタムの世界に足を踏み入れるなら、絶対に知っておくべきなのがアメリカ製の「Angelus Paint(アンジェラスペイント)」です。これはスニーカーカスタムのスタンダードと言えるアクリル塗料で、以下のような特徴があります。
- 驚異的な柔軟性:歩行時に曲がったり伸びたりする革の動きに追従するため、履いても塗装が割れにくいという魔法のような特徴を持っています。
- 高い発色と隠蔽力:黒い革の上からでも、数回重ね塗りするときれいに発色します。
- 安全性:水性ベースなので強烈なシンナー臭がなく、室内でも比較的安全に作業できます(換気は必須です)。
日本でもAmazonや楽天、東急ハンズなどの一部店舗で入手可能です。最近では、このアンジェラスペイントを使ったワークショップを開催しているカフェやアートスタジオも増えているので、まずはそこでプロに教わりながら塗ってみるのも良いでしょう。
ただし、単に絵の具を塗れば良いというわけではありません。失敗せず、長く履ける一足を作るためには、プロも実践する「重要な工程」があります。それが「下準備(プレパレーション)」です。
長持ちさせるための「3つの鉄則」

私が初めてペイントした際、この工程をサボってしまい、すぐに塗装が剥がれてしまった苦い経験があります。以下の手順は必ず守ってください。
- 徹底的に脱脂する:新品のスニーカーには保護用のコーティング剤が塗られています。これを「アセトン」や専用の「ディグレイザー」を含ませたコットンで拭き取り、革の表面をマットな状態にします。これをやらないと塗料が定着しません。
- 薄く重ね塗りをする:一度で色を付けようとして厚塗りするのは厳禁です。薄く塗って乾かす作業を3〜5回繰り返すことで、ムラがなく割れにくい塗膜が完成します。
- フィニッシャーで保護する:塗り終わったら、必ず専用の仕上げ剤(フィニッシャー)を塗ってコーティングします。これにより、傷や水汚れから作品を守ることができます。
また、ペイント以外にも「リメイク」の楽しみ方は無限大です。例えば、コーヒーや紅茶にスニーカーを漬け込んでソールやアッパー全体を薄茶色に染める「ヴィンテージ加工(エイジング加工)」や、シューレースを太いロープ紐に交換するカスタムなどがSNSでトレンドになっています。
初期費用も、スニーカー代(約1.5万円)とは別に、塗料や筆、アセトンなどの道具一式を揃えても約5,000円〜10,000円程度で始められます。DIYやプラモデル作りが好きな方には特におすすめの体験です。もし少しはみ出してしまっても、それもまたハンドメイド特有の「味」として愛着が湧くのが、カスタムの良いところですよ。
教室に通って本格的な製靴を学ぶ
さらに一歩踏み込んで、スニーカーマニアの到達点とも言えるのが「Deconstruction(デコンストラクション/再構築)」という世界です。これは、既製品のナイキ(例えばジョーダン1など)を一度バラバラに分解して構造を解析し、そのパーツから型紙を取り、クロコダイルやパイソン、高級なイタリアンレザーなど、全く別の素材を使って一から縫い直し、元のソールと合体させるという、超高度な技術です。
アメリカには「SRGN Academy(The Shoe Surgeon)」という、世界的に有名なカスタムアーティストが主催するスクールがあります。ここでは数日間で数十万円(渡航費別!)もする受講料がかかりますが、世界中からスニーカーヘッズが集まり、究極の靴作りを学びます。
日本国内でも、ここまで大規模ではありませんが、スニーカーの分解・再構築をカリキュラムに取り入れている靴作りの専門学校や、個人の職人が開いているハイレベルな教室がいくつか存在します。もしあなたが「将来はスニーカー職人になりたい」「趣味の域を超えて極めたい」と考えているなら、こうした長期的なスクールへの参加を検討してみるのも一つの道です。そこで得られる技術は一生モノの財産になるでしょう。
修理専門店でのカスタム相談と依頼
「自分で作るのは技術的にも時間的にもハードルが高い…でも、人とは違う特別な仕様にしたい」。そんな時は、プロの技術を借りるという選択肢があります。それが、スニーカー修理専門店(リペアショップ)へのカスタム依頼です。
最近のスニーカー修理店は、単に加水分解したソールを直すだけでなく、ファッションとしての「カスタム」に積極的に対応してくれるお店が増えています。
- ソールスワップ:アッパーはジョーダン、ソールはエアマックス、といった具合に、異なるモデルのソールを移植する改造。
- ヴィンテージ加工:新品のピカピカなスニーカーにあえて汚し加工や黄ばみ加工を施し、80年代のデッドストックのような雰囲気に仕上げる。
- ライニング交換:靴の内側の布が破れた際に、高級な革に張り替えて履き心地をアップグレードする。
こうしたカスタムは、プロの職人さんと対面(あるいはLINEなどのチャット)でじっくり相談しながら仕様を決めていきます。「ここの色を変えたい」「ソールを身長が盛れるタイプに変えたい」といったワガママを形にしていくプロセスは、まさにオーダーメイドの醍醐味です。自分で手を動かさなくても、プロの技を通じて自分の理想を実現する、これもまた立派な「スニーカー作り体験」の一つだと言えます。
自分に合ったナイキのスニーカー作り体験
今回は「スニーカー 作り 体験 ナイキ」をテーマに、スマホで手軽にオーダーできるNike By Youから、店舗でのリアルな感動体験、そして趣味の領域を超えた本格的なワークショップまで、あらゆる角度から解説してきました。
スニーカー作りには、正解はありません。
- 手軽に、公式の安心感の中で自分好みの色を作りたいなら → Nike By You
- その場でのライブ感や、限定のデザインを肌で感じたいなら → 渋谷や原宿の店舗体験
- 自分の手を動かして、ものづくりの苦労と喜びを味わいたいなら → ペイントやワークショップ
ご自身のライフスタイルや熱量に合わせて、ぴったりの「作り体験」を選んでみてください。自分で悩み抜き、時間をかけて作ったスニーカーは、単なる「靴」以上の存在になります。玄関に置いてあるだけで気分が上がり、それを履いて街に出れば、いつもより少し胸を張って歩けるような気がするはずです。
この記事が、あなたの世界に一足だけのスニーカー作りの第一歩になれば、これ以上嬉しいことはありません。ぜひ、最高の一足を作って、スニーカーライフをさらに楽しんでくださいね!


