コンバースのオールスターはおしゃれでどんな服装にも合わせやすい万能スニーカーですが、長時間履いていると小指が痛いと感じることはありませんか。私自身もデザインが好きでよく履くのですが、夕方になると小指の付け根がジンジンと痛み出し、靴を脱ぎたくなる経験をしてきました。特に日本人の足は幅広の傾向があるため、細身のコンバースでは小指が圧迫されやすく、ひどい場合にはキャンバス生地の小指部分に穴が開いてしまったり、内反小趾のような症状に悩まされたりすることもあります。素材が伸びると期待して履き続けても、硬いラバートゥキャップの影響でなかなか馴染まず、きついまま我慢している方も多いのではないでしょうか。実は、ニューバランスのインソールを活用する方法や100均で手に入るグッズを使った対策、あるいは紐の結び方を工夫するだけでも、その痛みは大きく軽減できる可能性があります。この記事では、コンバース特有の痛みの原因を掘り下げつつ、今すぐできる具体的な対処法や、痛くなりにくいモデルの選び方について詳しく解説していきます。
- コンバースで小指が痛くなる構造的な原因と足のトラブルについて
- ニューバランス製インソールや100均グッズを使った具体的な痛み対策
- ドライヤーやストレッチャーを使って物理的に靴を広げる方法
- 痛くなりにくい幅広モデルの選び方やサイズアップの重要性
コンバースで小指が痛い原因と即効対策
コンバースを履くと小指が痛くなるという悩みは、実はあなただけのものではありません。SNSや知恵袋などでも常に相談が絶えない「コンバースあるある」の一つです。ここでは、なぜ多くの人が同じ痛みに苦しむのか、その根本的な理由を構造面と足の形状の両面から深く掘り下げて解説します。また、今持っているコンバースを買い替えずに、今日から実践できる痛みを和らげるための具体的なテクニックやアイテム活用術についても、私自身が試して効果を感じたものを中心に詳しくご紹介していきます。
小指の部分に穴が開く根本的な原因

お気に入りのコンバースを長く愛用していると、気づけば小指が当たる部分のキャンバス生地が擦れて白っぽく薄くなり、最終的にポカリと穴が開いてしまうという経験はありませんか。実はこれ、単なる経年劣化や「歩き方の癖」だけで片付けられる問題ではなく、コンバース特有の構造設計と私たち日本人の足の形との間に生じる「避けられないミスマッチ」が引き起こす必然的な結果なのです。
まず、コンバース(特に定番のオールスター)の歴史を振り返ってみると、もともとはバスケットボールシューズとして開発されました。激しい動きに対応するために足へのフィット感を重視しており、1910年代当時の設計思想を色濃く受け継いでいます。そのため、現代のクッション重視のハイテクスニーカーと比較して、ラスト(靴型)が非常に細身(Dワイズ相当)に作られているのが最大の特徴です。欧米人の足にはフィットしやすいこの細身の形状ですが、一般的に「甲高・幅広(2E〜3E)」の傾向が強い日本人の足を入れると、どうしても物理的な容積が不足してしまいます。
その結果、足の中で最も横幅が広い部分である「小指の付け根(第5中足骨頭付近)」が、靴の側面に常に強く押し付けられる状態になります。さらに厄介なのが、コンバースのアイコンでもある「ラバートゥキャップ」の存在です。つま先を保護するためのこの硬いゴムパーツは、どれだけ履き込んでも物理的に全く伸びません。多くの人の場合、ちょうどこの「伸びない硬いゴム」と「キャンバス地」の境目あたりに小指が位置してしまいます。
逃げ場を失った小指は、歩くたびに内側からキャンバス生地をグリグリと強く押し続けます。この持続的な圧迫と摩擦熱によって生地の繊維が内側から破壊され、摩耗し、最終的に穴が開いてしまうのです。つまり、穴が開くということは、それだけ長い時間、あなたの小指が過酷な圧迫に耐え続けてきたという証拠でもあります。
注意点 すでに穴が開いてしまった場合、そのまま履き続けるのは危険です。露出した小指が外部の障害物に直接当たって怪我をするリスクがあるだけでなく、雨の日に水が侵入しやすくなります。早めに内側から補修布(デニムの端切れや専用のリペアパッチ)を当てて補強するか、あまりにひどい場合は足の健康のために買い替えを検討することをおすすめします。
素材は伸びる?きつい時の広げ方

「キャンバススニーカーなんだから、最初は痛くても履いているうちに生地が伸びて足に馴染むはず」と期待して、少々きついサイズを我慢して履き続けている方も多いかもしれません。確かに革靴であれば、革の繊維がほぐれて足の形にフィットしていく「伸び代」がありますが、コンバースに使われているキャンバス地(帆布)に関しては話が別です。
キャンバス地は非常に高密度で頑丈に織られており、そもそも「伸びにくいこと」が利点の素材です。多少の馴染みは出ますが、革靴のような劇的な変化は期待できません。特に、痛みの主犯格であるラバーパーツ周辺は、物理的に1ミリも伸びないと考えて間違いありません。そのため、「慣らし履き」で痛みを解消しようとすると、靴が馴染む前に足の方が悲鳴を上げ、靴擦れやマメ、最悪の場合は骨の変形を招いてしまうリスクがあります。
それでも、「どうしても今のサイズで履きたい」という場合のために、物理的に靴を広げる(拡張する)いくつかの方法をご紹介します。
シューズストレッチャーを使う
最も確実性が高いのが、専用器具「シューズストレッチャー」を使用する方法です。Amazonなどで1,000円〜2,000円程度で購入できます。ストレッチャーを靴に入れ、ハンドルを回して内側からテンションをかけた状態で24時間〜48時間放置します。ポイントは、付属している「ダボ」と呼ばれるプラスチックの突起パーツを、自分の小指が当たるピンポイントな位置に取り付けて拡張することです。これにより、全体を広げすぎずに、痛い部分だけを狙って伸ばすことができます。
ドライヤーの熱を利用する

もう一つの裏技的な方法が、ドライヤーの熱を利用することです。まず、厚手の靴下(冬用のウールソックスなど)を2枚重ねて履き、その状態で窮屈なコンバースに足を入れます。次に、小指が当たって痛い部分に外側からドライヤーの温風を20秒〜30秒ほど当てて温めます。温めることでキャンバス素材やゴムの結合が一時的に緩み、柔らかくなります。その状態で足の指をグーパーしたり、足踏みをしたりして靴を動かしながら、完全に冷めるまで待ちます。冷える過程で形が固定されるため、自分の足型に多少なりとも馴染ませることが可能です。
ドライヤー法のコツ 一度で効果が出ない場合は、数回繰り返してみてください。ただし、ラバー部分は熱に弱く、高温にしすぎると変色や接着剤の剥がれ、劣化の原因になります。ドライヤーは近づけすぎず、様子を見ながら慎重に行ってください。
100均の靴擦れ防止グッズを活用

「ストレッチャーを買うほどではないけれど、手軽に痛みを軽減したい」という場合、私たちの強い味方になるのがダイソーやセリア、キャンドゥなどの100均で購入できるフットケアグッズです。最近の100均グッズは非常に優秀で、ドラッグストア製品に引けを取らないアイテムも多く存在します。コストをかけずに試せるので、まずはここから対策を始めてみるのがおすすめです。
特におすすめなのが、シリコン製の「小指保護キャップ(まめ・靴擦れ用)」や「足指セパレーター」です。小指保護キャップは、小指全体をぷるぷるとしたシリコンで覆うサック状のアイテムで、これを装着してから靴下を履くことで、小指が硬い靴の内側と直接擦れるのを防ぐ強力なクッションになります。物理的な摩擦がゼロになるだけで、あの刺すような鋭い痛みは驚くほど軽減されます。
また、「足指セパレーター」や「外反母趾用パッド」として売られているものを、小指と薬指の間に挟むのも有効です。小指が内側に曲がってしまうのを物理的に防ぎ、指同士の干渉を和らげてくれます。
靴側に貼る対策グッズ
足に装着するのに抵抗がある方は、靴の内側に貼るタイプのグッズを活用しましょう。「靴擦れ防止パッド」や「ポイントクッション」といった名称で販売されています。小指が当たって痛い靴の内側の壁面に、これらのクッションパッドを貼り付けることで、当たりを柔らかくすることができます。ただし、厚みのあるパッドを貼ると、その分だけ靴の内部空間(容積)が狭くなってしまい、かえって圧迫感が強くなるケースもあります。コンバースの場合は内部が狭いので、できるだけ薄手で高密度のクッションを選ぶのがポイントです。
絆創膏との違い 普通の絆創膏を貼るだけでは、すぐに剥がれてしまったり、クッション性が足りずに痛みが続いたりしがちです。100均の専用グッズ、特にシリコン素材やジェル素材のものは、衝撃吸収力が段違いですので、ぜひ専用品を試してみてください。
ニューバランスのインソールを流用

スニーカー好きの間で、もはや常識とも言える有名な「裏技」があります。それが、コンバースのオールスターに、他社製であるニューバランスのインソールを入れるというカスタマイズ方法です。「メーカーが違うのに大丈夫?」と思われるかもしれませんが、実はこれが小指の痛みに劇的な効果を発揮することが多いのです。
コンバース(特にクラシックなモデル)の純正インソールは、非常に薄くてフラットな作りになっています。クッション性がほとんどなく、土踏まずを支えるアーチサポート機能もありません。この状態で長時間歩くと、足の裏のアーチが疲労で下がり、ベチャッと潰れたような「開張足(かいちょうそく)」の状態になります。アーチが潰れると足の横幅が広がるため、結果として小指が外側に押し出され、靴の側面に激突して痛みが悪化するという悪循環に陥るのです。
そこで、アーチサポート機能とクッション性に定評のあるニューバランスのインソール(特に「RCP150」や「RCP280」というモデルが人気です)に入れ替える、もしくはサイズに余裕があれば既存のインソールの上に重ねて入れます。これにより、以下の3つのメリットが生まれます。
- アーチサポート効果: 土踏まずがしっかり支えられることで、足の横幅が広がりすぎるのを防ぎ、小指への圧迫を内側から抑制します。
- ヒールカップの安定: かかとがしっかりとホールドされるため、靴の中で足が遊ばなくなり、安定した歩行が可能になります。
- 前滑りの防止: 表面のグリップ力により、靴の中で足が前方に滑る現象(前滑り)を防げます。これにより、指先が狭いトゥキャップ部分に突っ込んでしまうのを阻止できます。
実際に私もこのカスタマイズを試しましたが、履き心地がまるで別物の雲の上を歩くような感覚になり、夕方の小指の痛みが激減しました。
ただし、注意点もあります。高機能インソールはそれなりに厚みがあるため、入れると靴の中の天井(甲の部分)が低くなり、全体的に狭くなります。もともとジャストサイズやきつめのコンバースに入れた場合、かえって圧迫感が強くなり逆効果になることがあります。この方法は、サイズに少し余裕がある「デカ履き」をしている場合や、紐を緩めて調整できる場合に特に有効な手段です。
内反小趾をケアするインソールの選び方
小指の痛みが激しい場合、単なる靴擦れではなく「内反小趾(ないはんしょうし)」という足の変形トラブルになっている可能性があります。これは外反母趾の小指版とも言える状態で、小指が親指側に「くの字」に曲がり、付け根の関節が外側に出っ張ってしまう症状です。この出っ張った骨の部分が靴に当たることで、炎症(バニオネット)を起こし、激痛を生じさせます。
内反小趾の痛みを緩和し、進行を防ぐためのインソール選びでは、単なるクッション性だけでなく、「横アーチ」をサポートする機能がついているかどうかが決定的に重要になります。足の指の付け根を結ぶラインにある「横アーチ」が崩れることが、開張足や内反小趾の大きな原因だからです。

ドラッグストアやネット通販でインソールを探す際は、「メタサルパッド(中足骨パッド)」と呼ばれる、中央部分が卵型に盛り上がった形状のものを選んでみてください。このパッドが足裏の中央(中足骨のあたり)を下からグッと持ち上げることで、低下した横アーチを正常なドーム状の形に近づけ、広がってしまった足幅を適正な状態に戻すサポートをしてくれます。幅が狭くなることで、結果的に靴との摩擦が減るわけです。
製品としては、「DSISソルボ」などの衝撃吸収素材「ソルボセイン」を使った医療系インソールが、へたりにくくサポート力も高いため定評があります。100均のインソールよりは値が張りますが、足の健康を考えるなら投資する価値は十分にあります。
※痛みが日常生活に支障をきたすほど強い場合や、赤く腫れ上がっている場合は、セルフケアの範囲を超えている可能性があります。無理をせず、早めに整形外科などの専門医を受診することをおすすめします。
コンバースで小指が痛い人のモデル選び
「今のコンバースは痛いけれど、やっぱりコンバースのあの普遍的なデザインが好きで履きたい」「ファッション的にコンバース以外の選択肢がない」という方も多いでしょう。そんなコンバース愛好家の方に向けて、次は「痛くなりにくいモデルの選び方」や、絶対に失敗しないための「サイズ選びの鉄則」について解説します。実はコンバースには、見た目は似ていても履き心地や幅の広さが全く異なるモデルが存在します。
痛くない幅広モデルBIG Cの特徴

「コンバースのデザインは大好きだけど、あの細さと硬さにはもう耐えられない…」そんな風に、泣く泣くコンバースを諦めかけている方にこそ、ぜひ一度足を入れていただきたいのが「BIG C(ビッグC)」ラインです。
ABCマートなどの店頭で、通常のオールスターの隣に並んでいるのを見かけたことがあるかもしれません。一見すると普通のコンバースに見えますが、実はこのBIG Cライン、「DAILY VINTAGE(デイリーヴィンテージ)」をコンセプトに開発された、全く新しい設計思想を持つシリーズなのです。1920年代から1950年代という、コンバースがまだスポーツシューズだけでなく、フィッシングブーツやハンティングシューズなどの実用靴を数多く手掛けていた時代のアーカイブ(過去のモデル)をベースにしています。
では、なぜこのBIG Cが「小指が痛い」という悩みを解決する特効薬となり得るのか、その理由を構造や機能面から詳しく解説します。
小指を解放する「幅広ラスト」と「つま先形状」
通常のオールスターで小指が痛くなる最大の原因は、細身のラスト(靴型)と鋭角に絞り込まれたつま先の形状にあります。しかし、BIG Cラインのモデルは、創業当初の実用的なワークシューズやスポーツシューズをベースにしているため、現代のファッションスニーカーよりも明らかにゆとりのある幅広のラストが採用されています。
特に注目すべきは「つま先の形状」です。通常のオールスターが先端に向かってシャープに細くなっていくのに対し、BIG Cの多くのモデルは、足の指の形に沿った丸みのあるシルエット(オブリーク調)をしています。これにより、最も幅が必要な小指と親指の付け根部分に物理的な空間(遊び)が生まれ、指がラバーパーツやキャンバス地に押し付けられるのを防いでくれるのです。実際に履いてみると、「見た目はコンバースなのに、履き心地は幅広の運動靴」というギャップに驚かされるはずです。
軽量E.V.A.インソールと撥水機能の実用性
BIG Cの魅力は幅の広さだけではありません。「痛くない」だけでなく「疲れない」、そして「汚れにくい」という実用性が詰め込まれています。
- 軽量E.V.A.インソール: 通常のオールスターはソールが薄く、地面の衝撃をダイレクトに拾いがちですが、BIG Cには軽量でクッション性に優れたE.V.A.素材のカップインソールが標準装備されています。これにより、長時間歩いても足裏が痛くなりにくく、ふかふかとした快適な歩行をサポートしてくれます。
- 撥水キャンバスの採用: 多くのBIG Cモデルのアッパー素材には、撥水加工が施されたキャンバス生地が採用されています。雨の日でも水が染み込みにくいのはもちろん、泥汚れやホコリが付きにくいというメリットもあります。小指の痛みと並んでコンバースの悩みである「汚れやすさ」も解消してくれるのです。
レトロな「BIG Cロゴ」と人と被らないデザイン
機能面だけでなく、ファッションアイテムとしての完成度も非常に高いのがこのシリーズの特徴です。シュータンやヒールパッチには、1950年代に使われていた「BIG Cロゴ」(コンバースの”C”の中に十字のようなデザインが入ったレトロなマーク)が採用されており、通常の「ALL STAR」ロゴとは一味違うヴィンテージ感を演出しています。
カラーリングも、生成り(きなり)やアースカラーなど、古着やナチュラルな服装に合わせやすい落ち着いたトーンが多く展開されています。「みんなと同じオールスターは嫌だ」「人とは違うこだわりを見せたい」というファッション感度の高いユーザーからも支持されています。
BIG Cのサイズ選びのヒント 幅広設計で作られているため、通常のオールスターのように「無理してサイズアップ」をする必要性は低いです。基本的には「普段履いているスニーカーと同じサイズ」を選べば、程よいゆとりを持って快適に履けるケースが多いです。ただし、極端な幅広足の方は、念のため0.5cmアップして紐で調整すると、よりリラックスした履き心地を楽しめるでしょう。
日本製やアディクトは幅広で快適か

コンバースには、量販店で買える標準モデル以外にも、いくつかの特別なハイエンドラインが存在します。その中でも特に人気が高いのが、「日本製オールスター(CANVAS ALL STAR J)」と「CONVERSE ADDICT(アディクト)」です。これらは価格も高めですが、履き心地はどうなのでしょうか。
日本製オールスター(MADE IN JAPAN)
「日本製オールスター」は、その名の通り日本の工場で作られたモデルです。日本人の足型に合わせてラストが微調整されており、海外製の標準モデルに比べてフィット感の精度が高いと言われています。ただ、劇的に「幅広(ワイド)」というわけではありません。しかし、使用されているキャンバス生地が上質で柔らかく、しなやかさがあるため、足への当たりが優しく、馴染みが早いと感じる人が多いようです。「最初は少しきつくても、履いているうちに自分の足になっていく」感覚を味わえるのは日本製ならではの魅力です。
CONVERSE ADDICT(アディクト)
一方、「アディクト」は日本企画の究極のコンバースラインで、1960年代のチャックテイラーのディテールを忠実に再現しつつ、機能面を現代的に最高レベルまでアップデートしています。特筆すべきは、クッション性と反発性に優れた「PORON(ポロン)」などの高機能素材をインソールとライニングに搭載している点です。フカフカの履き心地で足裏への負担は驚くほど少ないです。
しかし、サイズ感には注意が必要です。ヴィンテージの美しいシルエットを再現しているため、つま先(トゥボックス)は現行モデルよりも長く、ややシャープに絞り込まれた形状をしています。そのため、幅広の足の人が履くと、小指の付け根部分の圧迫を強く感じる可能性があります。クッション性は最高ですが、幅に関しては必ずしも「ゆったり」ではないため、試着をしてサイズ感を慎重に見極める必要があります。
選び方のヒント ・幅広さを最優先し、リラックスして履きたいなら「BIG C」 ・全体の品質、生地の柔らかさ、経年変化を楽しむなら「日本製」 ・圧倒的なクッション性とヴィンテージの見た目を重視するなら「アディクト」

痛みを防ぐサイズ選びと紐の結び方
どのモデルを選ぶにしても、小指の痛みを防ぐために最も重要で、かつ最も基本的な対策は「正しいサイズ選び」です。断言しますが、コンバースに関しては、普段履いているナイキやアディダスなどのスニーカーよりも「0.5cm〜1cmアップ」を選ぶのが鉄則です。

多くの人は「足の実寸(足長)」に合わせて靴を選びがちですが、コンバースは「捨て寸(つま先の余裕)」が極端に少ない設計になっています。足の実寸に近いサイズを選ぶと、歩行時に足が前に動いた際、すぐに指が先端の狭い部分に詰まってしまいます。特にDワイズ相当の細身な作りなので、2Eや3Eの足幅を持つ日本人が縦の長さだけでサイズを合わせると、横幅が全く足りずに小指が悲鳴を上げることになります。「少し大きいかな?」と感じるくらいのサイズを選び、紐で調整するのが正解です。
紐の結び方を変えてみる

サイズはそのままで、今すぐ試せる対策として「靴紐(シューレース)の結び方」を変えるだけでも圧迫感は変わります。おすすめは「パラレル結び」です。一般的なスニーカーの結び方(オーバーラップ)は締め付けが強くなりやすいですが、パラレル結びは紐を平行に通すため、左右均等に圧力が分散され、足の甲への締め付けがマイルドになります。幅広・甲高の人には特におすすめです。
さらに、小指の付け根など、どうしても当たって痛い部分がある場合は、その部分のハトメ(穴)をあえて飛ばして紐を通さないというテクニックも有効です。その部分だけ紐の圧力がかからなくなるため、局所的な圧迫を物理的に回避できます。
痛みを回避するデカ履きのメリット
あえて自分の足の実寸よりも1cm〜1.5cm、場合によっては2cmほど大きなサイズを選んで履くことを、スニーカー愛好家の間では親しみを込めて「デカ履き」と呼びます。「サイズが合っていない靴を履くなんて邪道では?」と思われるかもしれませんが、ことコンバースに関しては、このデカ履きこそが小指の痛みを回避し、かつ最も美しく履きこなすための非常に合理的な正攻法なのです。
なぜ、これほどまでにデカ履きが推奨されるのか。その理由は「機能面(痛みの解消)」と「視覚面(見た目の良さ)」の2つの大きなメリットがあるからです。
1. 圧倒的な「横幅」の確保(機能面)
前述の通り、コンバースは非常に細長い作りをしています。日本人の足の形において、縦の長さ(レングス)でサイズを合わせると、横幅(ワイズ)が足りなくなるのは構造上避けられません。そこで発想を逆転させ、「横幅がジャストになるまでサイズを上げる」という考え方を採用します。
当然、つま先には「捨て寸」と呼ばれる空間が大きく余ることになりますが、それで問題ありません。重要なのは、最も幅が広い小指と親指の付け根部分に、圧迫されない十分なスペースがあるかどうかです。サイズを大きくすることで靴内部の容積が増え、小指が硬いキャンバス地やラバーパーツに接触しなくなるため、物理的に痛みの発生源を断つことができるのです。
2. 「羽根が閉じる」美しいシルエット(視覚面)

実は、コンバースのデザイン上の最大の魅力は、靴紐を通す部分(羽根)が左右から中心に寄り、シュッと細長く見えるシルエットにあります。しかし、幅広の足の人がジャストサイズのコンバースを無理に履くと、足の甲の高さや横幅に引っ張られて、羽根がパカッと大きく「八の字」に開いてしまいます。これでは、足がボテッと太く短く見えてしまい、コンバース本来のスタイリッシュさが損なわれてしまいます。
そこでデカ履きの出番です。サイズアップして余裕を持たせた状態で、靴紐をギュッと強く締め上げる(通称:ギュン締め)ことで、左右の羽根がピタリと閉じ、まるでヴィンテージ写真のような細身で美しいシルエットを再現できます。「痛くない上に、足がスマートでかっこよく見える」。これがデカ履きが愛される最大の理由です。
「歩きにくさ」への不安と対策 「そんなに大きくして、ガバガバして歩きにくくないの?」と不安に思う方もいるでしょう。以下のポイントを押さえれば、快適に歩行できます。
- 紐をしっかり締める: デカ履きは、紐を緩めて履くのではなく、きつく締めて足の甲(インステップ)全体をホールドするのが前提です。これにより、靴と足が一体化します。
- ハイカットを選ぶ: ハイカットモデルなら、足首部分まで紐で固定できるため、2cmアップでもかかとが浮くことなく安定して履けます。デカ履き初心者にはハイカットが特におすすめです。
- 厚手の靴下とインソール: 先ほど紹介したニューバランスなどの高機能インソールや、厚手のコットンソックスを組み合わせることで、余分な隙間を埋めつつクッション性を高めることができます。
私自身も、実寸は26.5cmですが、コンバースに限っては27.5cm〜28.0cmを選んでいます。最初は抵抗があるかもしれませんが、一度この「小指がどこにも当たらない開放感」と「鏡に映った時のシルエットの良さ」を知ってしまうと、もうジャストサイズには戻れなくなるはずです。
コンバースで小指が痛い悩みのまとめ
コンバースで小指が痛くなる主な原因は、100年前から変わらない細身のラスト設計と、硬くて伸びないラバートゥキャップにあります。しかし、それは「履くのを諦めなければならない」という意味ではありません。痛みを解消し、快適に履きこなすためには、以下のポイントを組み合わせて対策を行いましょう。
| 対策カテゴリー | 具体的なアクション |
|---|---|
| 今すぐできる対策 | 紐をパラレル結びにする、痛い部分の穴を飛ばして紐を通す |
| グッズ活用 | 100均のシリコン製小指キャップ、シューズストレッチャーでの拡張 |
| インソール | ニューバランス製(RCP150等)やアーチサポート付きへの交換 |
| モデル選び | 幅広設計の「BIG C」を選ぶ、柔らかい「日本製」を選ぶ |
| サイズ選び | 普段より0.5cm〜1cm以上アップの「デカ履き」を強く推奨 |
「おしゃれは我慢」という言葉もかつてはありましたが、足の健康を損なってしまっては元も子もありません。自分の足の形を正しく理解し、適切なサイズ選び(デカ履き)やインソールの活用を行うことで、あの痛いコンバースも「一日中歩ける快適な相棒」に変えることができます。ぜひ、ご自身に合った方法をいくつか試して、ストレスのないスニーカーライフを楽しんでください。

※本記事の情報は一般的な目安であり、痛みが激しい場合や腫れ、炎症が見られる場合は、無理をせず専門医にご相談ください。

