Vansスリッポンのインソール交換!剥がし方とおすすめ中敷き

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Vansのスリッポン、かっこいいですよね。私も長年愛用していますが、長時間履いていると「どうしても足裏が痛くなる」「夕方になるとふくらはぎがパンパンに疲れる」という悩みが尽きませんでした。デザインは最高なのに、履き心地だけがもう少し良ければ…と感じている方は非常に多いのではないでしょうか。また、長く履き込んで純正のインソールがボロボロになったり、汗の臭いが気になってきて「新品に交換したい」と考えることもあるはずです。しかし、いざ交換しようと思ってインソールを引っ張ってみても、ガッチリと接着されていてビクともしない、なんて経験はありませんか?実はVansのスリッポンはモデルによって構造が全く異なり、インソールが簡単に外れるものと、強力に接着されているものが混在しているんです。無理やり剥がそうとすると靴自体を破壊してしまうリスクもあります。(「外せない原因・剥がし方・洗い方」まで一通り先に確認したい方は、Vansインソール外せない?剥がし方や交換と洗い方を徹底解説も参考になります。)この記事では、スニーカー好きの私が実際に試行錯誤してたどり着いた、Vansスリッポンのインソール交換に関する安全な手順や、モデルごとの見分け方、そして狭いVansに入れても痛くならない厳選したおすすめインソール情報を、失敗談も交えながら徹底的に解説していきますね。

  • 接着されたインソールを靴を傷めずに安全に剥がす具体的な手順
  • お手持ちのVansがインソール交換可能なモデルかどうかの見分け方
  • 甲が低いVansのサイズ感を変えずに履き心地を劇的に改善するコツ
  • 長時間歩行でも疲れ知らずになるおすすめの薄型高機能インソール

Vansスリッポンのインソール交換方法とモデルの確認

Vansのスリッポンと一口に言っても、実は販売されているラインや製造時期によって、その内部構造は驚くほど異なります。「Vansなんてどれも一緒でしょ?」と思って適当に作業を始めると、取り返しのつかないことになりかねません。まずは、あなたのお手元にあるVansがどのタイプに該当するのかを正確に把握し、そのモデルに合った適切なアプローチ方法を知ることから始めましょう。ここでは主要な3つのラインの特徴と、それぞれのインソール交換の難易度について深掘りしていきます。

種類で違う!接着タイプと外れるモデルの判別

VansのClassic、Skate Classics、ComfyCushの3つのモデルを見分けるための、インソールロゴ、ヒールパッチ、タグの違いをまとめたチェックリスト。

Vansには大きく分けて、量販店などで広く流通している「Classic(クラシック)」ライン、スケートボード競技に特化した「Skate Classics(スケートクラシックス、旧Proモデル)」、そして軽量で快適性を追求した「ComfyCush(コンフィクッシュ)」という3つの主要なラインが存在します。これらは外見こそよく似ていますが、インソールの構造に関しては全くの別物です。まずは以下の表でそれぞれの特徴を確認してみましょう。

モデルライン インソールの特徴 交換難易度 見分け方のポイント
Classic(クラシック) 中底(ボード)に強力に接着されている 高(要・剥がし作業) インソールに「VANS」ロゴのみ。ヒールパッチが赤や白黒。
Skate Classics 「PopCush」等のカップインソール搭載(接着なし) 低(簡単に交換可能) サイドにチェッカー柄のタグ。インソール裏が紫色などの成型品。
ComfyCush ミッドソールと一体成型に近い構造 交換非推奨(構造上困難) 持った瞬間に軽い。インソールに「ComfyCush」のロゴあり。

まず、最も多くの人が持っているであろう「Classic(クラシック)」ラインについてです。ABCマートなどで一般的に販売されているモデルの多くがこれに当たります。このタイプは、製造工程の効率化とコストダウン、そして激しい動きでもインソールがズレないようにするため、インソールが靴の土台となる中底(ボード)に対して強力な接着剤でベッタリと貼り付けられています。手で引っ張ったくらいでは端っこがめくれる程度で、きれいに剥がれることはまずありません。これを交換するには、後述する「熱剥離」などのテクニックが必要になります。

次に、「Skate Classics(スケートクラシックス)」です。以前は「Pro」モデルと呼ばれていたラインの後継で、本格的なスケートボード仕様になっています。このモデルの最大の特徴は、衝撃吸収性に優れた分厚いカップインソール(現在は「PopCush」が主流)が搭載されていること。そして重要なのが、このインソールは接着されておらず、手で簡単にスポッと取り外せるという点です。もしあなたのVansがこのタイプなら、何も悩む必要はありません。既存のインソールを抜いて、新しいものに入れ替えるだけで作業は完了です。

そして注意が必要なのが「ComfyCush(コンフィクッシュ)」です。「Vansは重くて硬い」という弱点を克服するために開発されたこのモデルは、発泡ラバーのような軽い素材で作られています。しかし、この軽さとクッション性を実現するために、インソール部分とアウトソール(靴底)部分が一体構造のように設計されており、内部空間も非常にタイトです。無理に表面の生地やクッションを剥がそうとすると、靴の底がボコボコになったり、強度が極端に落ちてしまったりします。そのため、基本的にはインソールの交換はできない(非推奨)と考えておいた方が無難です。(そもそもComfyCush自体の立ち位置や、今から快適路線に乗り換える選択肢を知りたい方は、VANSコンフィクッシュは廃盤?理由と真実|まだ買える場所と代替モデルも解説も参考になります。)

【ComfyCush所有者の方へ】 ComfyCushの場合、無理にインソール交換をするよりも、薄手の高機能ソックスを履くなどで調整するか、どうしても合わない場合はClassicラインやSkateラインへの買い替えを検討する方が、結果的に安上がりで快適になることが多いですよ。

Vansのインソール剥がし方はドライヤーで解決

さて、ここからは最も難易度が高い「Classic(クラシック)」ラインのインソール交換について、具体的な作業方法を解説していきます。先ほども触れた通り、このモデルのインソールは強力な工業用接着剤で固定されています。これを何の準備もなしに力任せに引き剥がそうとすると、どうなると思いますか?

私の失敗談をお話しすると、かつて力だけで剥がそうとした結果、インソールのスポンジ部分がちぎれて中底に汚くへばりつき、それを爪でカリカリ削り取るのに数時間を費やした挙句、靴の中底(紙製のボード)ごと剥がれてしまい、靴を履ける状態ではなくしてしまったことがあります。Vansの構造は意外と繊細で、中底がダメージを受けると靴としての強度が保てなくなってしまうのです。

インソールを力で剥がそうとして失敗するNG例と、ドライヤーの熱を使って接着剤を緩める正しい手順の対比イラスト。

そこで絶対に欠かせないのが、ドライヤーを使った「熱剥離」というテクニックです。

なぜドライヤーなのかというと、靴に使われている接着剤の多くは「熱可塑性(ねつかそせい)」といって、一定の温度以上になると柔らかくなり、冷えると固まる性質を持っているからです。この性質を利用して、接着剤を一時的に柔らかくし、粘着力を弱めた状態で剥がすのがプロも使う常套手段なのです。

【ドライヤー加熱の重要ポイント】 ただ温風を当てるだけでは不十分です。靴の中に熱風を送り込み、インソールの表面を手で触って「アチッ!」と感じるくらい、時間にして片足あたり10分〜15分程度はじっくりと加熱してください。中途半端な温め方だと、表面だけ熱くて底の接着剤まで熱が伝わっておらず、結局うまく剥がれません。

ドライヤーを靴に当てる際の適切な距離と時間(10〜15分)、加熱完了の目安となる温度確認の方法を示した図。

加熱する際は、ドライヤーの吹き出し口を靴の中に近づけすぎないように注意しましょう。近すぎると一点に熱が集中しすぎて、キャンバス生地を焦がしてしまったり、サイドのゴムテープ(フォクシングテープ)が変色したり変形したりする恐れがあります。靴全体に熱が行き渡るように、少し離して風を送り込むか、靴の中に熱がこもるように工夫して温めるのがコツです。

また、作業を行う環境も大切です。冬場の寒い玄関などで作業すると、ドライヤーを止めた瞬間にすぐ冷えて接着剤が固まってしまいます。できるだけ暖かい室内で行うか、片足ずつ集中して、温かいうちに手早く作業を進める段取りを組んでおきましょう。「熱こそが最大の武器」であることを忘れないでくださいね。

接着剤が強力で取れない時のきれいな剥がし方

ドライヤーで十分に接着剤を緩めたら、いよいよ物理的にインソールを剥がしていく作業に入ります。ここでも「指で引っ張る」だけではうまくいきません。適切な道具を使うことで、驚くほどスムーズに、そしてきれいに剥がすことができます。

私がおすすめする道具は、100均でも手に入るような「薄手の金属製スクレーパー」や「バターナイフ」、あるいは「長めの定規」です。カッターナイフのような鋭利な刃物は、誤って靴のアッパー(布部分)を切ってしまうリスクが高いので避けたほうが無難です。角が丸く、かつコシのある硬い板状のものがベストです。

ステップ1:かかと部分から攻略する

まずは一番剥がしやすい「かかと部分」から攻めます。温めたインソールのかかと側の隙間に、用意したヘラやバターナイフを差し込みます。この時、テコの原理でグイッと持ち上げようとすると中底を痛めるので、水平にナイフを入れて、パンにバターを塗るように左右に動かしながら、ネバネバした接着剤を切っていくイメージで進めます。十分に温まっていれば、「ヌチャッ」という音と共に少しずつ剥がれていくはずです。

靴の断面図を使用し、金属製のスクレーパーやバターナイフをインソールと中底の間に水平に差し込み、スライスするように剥がしていく動作を示した図解。

ステップ2:土踏まずを経由してつま先へ

かかとが浮いたら、そのままヘラを土踏まずの方へ進めていきます。Vansのインソールにおいて、土踏まず部分は比較的接着が甘いことが多いですが、油断は禁物です。常に「水平にスライスする」動きを意識してください。インソールを手で持ち上げて強いテンションをかけながら、接着面をヘラで突いていくと効率的です。

ステップ3:最難関、つま先部分の処理

一番の難所がつま先です。ここは指が届きにくく、視界も悪い上に、接着が強固なことが多いエリアです。無理に引っ張ると、つま先のスポンジだけが千切れて靴の中に残ってしまいます。ここは焦らず、ヘラを奥まで差し込んで、指先の感覚を頼りに慎重に剥離させます。どうしても剥がれない場合は、もう一度ドライヤーでつま先を集中的に温め直してからトライしてください。

ステップ4:残留物のクリーニング

インソールが外れた後、靴の中を覗くと、黄色い接着剤の跡や、剥がれきれなかった黒いスポンジのカスが残っていることがよくあります。新しいインソールを入れる前に、これらをきれいに除去しましょう。 大きな塊はスプーンのエッジを使ってこそぎ落とします。薄く残ったベタベタは、消しゴムタイプのクリーナー(スエード用などが便利)でゴシゴシ擦ると、ポロポロとカスになって取れます。

インソールを剥がした後に残る黄色い接着剤やスポンジ片の除去方法(消しゴムクリーナーや物理的除去)をまとめた表。

【ベタつきが酷い時の最終手段】 どうしてもベタベタが取れない場合は、「シール剥がし液」や「無水エタノール」を布に少量染み込ませて拭き取ってください。ただし、大量に使うと靴底のラバーを溶かしたり接着を弱めたりする可能性があるので、あくまで「拭き取り」程度に留めるのが安全です。

交換せずに中敷きを洗う洗い方とメンテナンス

「インソールの交換までは考えていないけど、長年履いて蓄積した汚れや汗の臭いをリセットしたい」というケースも多いですよね。特にVansのスリッポンは素足や薄いソックスで履くことが多く、衛生面が気になりがちです。ここでは、インソールを交換せずにきれいにメンテナンスする方法を、モデルのタイプ別にご紹介します。

バケツでの丸洗い手順(Method A)と、重曹パックを使った洗わない消臭・吸湿ケア(Method B)のイラスト解説。

まず、Skate Classicsなどの「インソールが外れるタイプ」の場合、メンテナンスは非常に簡単です。インソールを取り外し、洗面器にぬるま湯と中性洗剤(おしゃれ着洗剤など)を入れて、手洗いで優しく押し洗いしましょう。汚れがひどい場合は柔らかいブラシで擦っても大丈夫ですが、表面の布地を傷めないよう力加減には注意してください。本体(靴側)とは別に洗って干せるので、乾燥も早く、生乾き臭のリスクも低減できます。

問題は、Classicラインなどの「インソールが接着されているタイプ」です。この場合は、残念ながらインソールだけを洗うことはできないため、「靴ごとの丸洗い」が必要になります。 バケツにぬるま湯と洗剤を溶かし、靴全体を浸け置き洗いします。ブラシでインソール部分をゴシゴシ洗うことになりますが、ここで重要なのが「すすぎ」と「脱水」です。洗剤成分がインソールのスポンジに残っていると、乾燥後に黄ばみの原因になったり、新たな臭いの元になったりします。これでもかというくらい丁寧にすすいでください。

そして乾燥させる際は、靴の中にタオルを詰め込んで水分を吸い取らせるか、洗濯機の脱水機能(必ずタオルで包んでネットに入れること)を使って、可能な限り水分を飛ばしてから陰干ししましょう。Vansのキャンバス生地とインソールのスポンジは非常に乾きにくく、湿った状態が長く続くと雑菌が繁殖してしまいます。

【洗わずに臭いを取る裏技】 「丸洗いは面倒だし、靴が傷むのが嫌」という方には、重曹を使ったドライケアがおすすめです。お茶パックや使い古したストッキングに重曹の粉を詰め、脱いだ後のスリッポンの中に入れて一晩放置してください。重曹には強力な消臭・吸湿効果があり、洗わなくても驚くほどスッキリします。これを日常的に行うだけで、インソールの寿命を大幅に延ばすことができますよ。

疲れる痛いVansスリッポンを改善する工夫

読者の皆さんが「インソールを交換したい」と思う最大の動機は、おそらく「Vansを履いていると足が疲れる、痛い」という切実な悩みではないでしょうか。なぜ世界中で愛されるスニーカーなのに、これほどまでに履き心地に関する悩みが多いのでしょうか。その原因を知ることで、選ぶべきインソールの正解が見えてきます。

Vansの多くのモデルは「ヴァルカナイズ製法」という伝統的な作り方をしています。これはアッパーとソールを釜で熱して圧着する方法で、クラシックな風合いや底の剥がれにくさが魅力です。しかし、元々がサーフィンやスケートボード用に開発されたルーツを持つため、ボードの感覚を足裏でダイレクトに感じ取れるよう、「靴底が平ら(フラット)で薄く、クッション性が最小限」に設計されています。

この「フラットで薄い底」は、街歩きにおいてはデメリットになります。地面からの衝撃が直接かかとに伝わり、膝や腰への負担となります。さらに深刻なのが「アーチサポートの欠如」です。人間の足には土踏まずというアーチがあり、これがバネの役割を果たして衝撃を吸収していますが、Vansの真っ平らなインソールはこのアーチを支えてくれません。その結果、長時間歩くとアーチが落ちてきて(オーバープロネーション)、足底筋膜が引っ張られて痛みが出たり、ふくらはぎが過剰に疲労したりするのです。

つまり、Vansの痛みを解消するためのインソール選びで重要なのは、単に「柔らかいフカフカの中敷きを入れる」ことではなく、「失われたアーチサポート機能を補完し、地面からの突き上げを緩和する構造を追加する」という視点なのです。次の章では、この視点に基づいた具体的なインソールの選び方を解説します。

Vansスリッポンのインソール交換におすすめの中敷き

苦労して純正インソールをきれいに剥がし、土台を整えたら、いよいよ新しいインソールをセットする楽しい時間の始まりです。しかし、ここで適当なものを選んでしまうと、「せっかく交換したのに靴がパンパンで足が入らない」「逆にかかとが抜けて歩きにくい」といった失敗に直面することになります。Vansスリッポンの特性を理解した上での「失敗しない選び方」と、私が実際に使ってみて本当に良かったアイテムをご紹介します。

交換後のサイズ感の変化と薄型を選ぶ重要性

新しいインソールを選ぶ際、最も警戒しなければならないのが「厚み」の問題です。Vansのスリッポン、特にClassicラインは、もともと「甲が低く、足を入れる内部空間(容積)が非常に狭い」という独特の設計になっています。紐で調整できるスニーカーなら多少厚みが出ても紐を緩めれば対応できますが、スリッポンにはその逃げ場がありません。

ここに、ランニングシューズ用の分厚いクッションインソール(例えば厚さ5mm以上あるようなもの)を入れてしまうとどうなるか。足の位置が全体的に持ち上がり、甲の部分がアッパーのゴムや生地に強く押し付けられ、数分歩くだけで甲が鬱血したような激痛に見舞われます。また、かかとの位置も浅くなるため、歩くたびにカカトがスポスポ抜けてしまう現象も起きます。

Vans用インソール選びの鉄則は、「とにかく薄型を選ぶこと」です。

Vansの内部空間の狭さを示す図と、つま先の厚みが4mm以下のインソールを選ぶべき理由を解説した「4mm WALL」の概念図。

具体的には、つま先部分の厚みが3mm〜4mm以下のものを探してください。この「数ミリの差」が履き心地を天と地ほどに変えます。また、インソール全体の形状も、カップが深すぎるものよりは、フラットに近い形状の方がVansの狭いヒールカップには収まりが良い傾向にあります。

サイズ調整とカットのコツ

市販のインソールは、多くの場合ハサミでカットしてサイズを調整するタイプです。ここで失敗しないコツは、「剥がした純正のインソールを型紙にする」ことです。取り外したVansのインソールと新しいインソールのかかと部分をきっちり合わせ、重ねた状態でつま先のラインをペンでなぞります。そして、その線よりも「1〜2mm外側」をハサミで切ってください。いきなりジャストサイズで切ると、靴の中で動いてしまったり隙間ができたりします。少し大きめに切って靴に入れ、端が折れ曲がるようなら少しずつ微調整して切り進める。この慎重さがシンデレラフィットを生みます。

剥がした純正インソールを新しいインソールに重ねて型を取り、線よりも1〜2mm大きめにカットして微調整する手順を示した写真解説。

【これから靴を買う方へ】 もし、この記事を読んでいるあなたが「これからVansのスリッポンを買って、インソールも交換する予定」なのであれば、最初から靴のサイズを「ハーフサイズ(0.5cm)アップ」して購入することを強くおすすめします。0.5cmの余裕があれば、インソールの選択肢が広がり、よりクッション性の高いものを選ぶことが可能になります。

100均アイテムで自作するアーチサポート

「インソール交換に数千円もかけたくない」「純正のサイズ感が気に入っているので、あまり内部を狭くしたくない」という方には、100円ショップのアイテムを活用したDIY(自作)カスタムが非常におすすめです。実はダイソーやセリアには、かなり優秀なフットケアグッズが揃っています。

私のおすすめは、インソール全体を入れ替えるのではなく、「部分用パッド」を使って機能を追加する方法です。例えば、ジェル素材でできた「土踏まずサポートパッド」や、カカト部分だけの「衝撃吸収パッド」、あるいは工作用の「EVAシート」などが使えます。

ダイソーやセリアで購入できるジェルパッドやクッションを使用し、土踏まずやカカト部分にピンポイントで貼り付けるDIYカスタムの例。

やり方は簡単です。純正インソールの上(または剥がした中底の上)に、自分の足の土踏まずの位置に合わせてパッドを貼り付けるだけ。これなら、つま先側の空間はそのまま確保されるので、靴が窮屈になる心配がありません。薄いVansの底に、ピンポイントでアーチサポート機能だけを付加できるのです。

貼る位置を決める際は、一度裸足になって足裏を水で濡らし、紙の上に立ってみてください。自分の土踏まずがどの位置にあるか(あるいは偏平足気味か)が視覚的にわかります。そのアーチの頂点に合わせてパッドを配置しましょう。たった100円のアイテムですが、土踏まずが支えられるだけで、長時間の立ち仕事や買い物の疲れが驚くほど軽減されるのを実感できるはずです。

疲労軽減に効くBMZインソールの特徴

「DIYではなく、科学的根拠に基づいた本物の機能でVansをアップデートしたい」という本格派の方に、私が長年愛用し、最もVansとの相性が良いと感じているのが「BMZ(ビーエムゼット)」のインソールです。日本の群馬県にあるメーカーですが、トップアスリートからも絶大な支持を得ています。

一般的なインソールは「土踏まずのアーチを柔らかく持ち上げる」ものが多いですが、BMZのアプローチは全く異なります。「立方骨(りっぽうこつ)」という、足の外側にある骨をピンポイントで支えることで、足の指が自由に動くようになり、足本来のバネ機能を回復させるという理論(CCLP理論)を採用しています。

立方骨を支えることで足指を使えるようにするBMZインソールの理論と、Vansに適した薄型の形状を紹介するスライド。

(出典:BMZ『BMZインソールの理論』

このBMZインソールがなぜVansにおすすめなのか。それは「機能が高いのに、圧倒的に薄い」からです。特に「アシトレ」シリーズや、サッカーシューズ用(ストライカーなど)のモデルは、タイトなスパイクに入れることを想定して作られているため、非常に薄く設計されています。これをVansのスリッポンに入れると、甲の圧迫感をほとんど感じさせずに、まるで地面を掴んで歩くような安定感が生まれます。

【おすすめモデル:BMZ アシトレ】 私が実際にVansに入れているのは「アシトレ」というモデルです。これを入れると、足指が使えるようになる感覚がはっきり分かり、ふくらはぎへの負担が激減します。スニーカーがウォーキングシューズに生まれ変わるような感覚をぜひ味わってほしいです。

プロ推奨!ニューバランスなどの高機能インソール

「BMZのような特化した理論も魅力的だけど、やっぱり誰もが知る王道ブランドの安心感が欲しい」という方には、スニーカー界の履き心地マスター、ニューバランス(New Balance)の純正インソールを強くおすすめします。実は、ニューバランスはスニーカー本体だけでなく、交換用の高性能インソール(カップインソール)を単体で販売しており、これが知る人ぞ知る名品として評価されています。

中でもVansユーザーの間で「神アイテム」と崇められているのが、「サポーティブリバウンドインソール(RCP280)」です。このインソールの凄さは、ニューバランスのスニーカーが持つあの「雲の上を歩くような感覚」を、他社のスニーカーに移植できる点にあります。

ニューバランスのサポーティブリバウンドインソール(RCP280)の写真。反発弾性とTPUスタビライザーによるホールド感を解説した資料。

素材にはTPU(熱可塑性ポリウレタン)スタビライザーが採用されており、かかとをしっかりとホールドしてグラつきを抑えてくれます。さらに、全面に高反発素材が使われているため、歩くたびに足が前へ前へと押し出されるような推進力を感じることができます。Vans特有の「地面の硬さ」が嘘のように消え、長時間歩いてもカカトや膝への衝撃がマイルドになります。

【サイズ選びの注意点】 ただし、このサポーティブリバウンドインソールは、BMZに比べると若干厚みがあります。クッション性が高い分、ボリュームが出るため、ジャストサイズのVansスリッポンに入れると甲がかなりキツくなる可能性があります。 このインソールを使う場合は、前述した通り「ハーフサイズアップしたVans」に入れるか、あるいは元々入っていたVansのインソールを完全に除去し(スポンジのカスまで綺麗に取る)、最大限の空間を確保した状態で装着することをおすすめします。

もし、「自分でインソールを剥がすのが怖い」「ドライヤーを使ってもうまく剥がれるか不安」「不器用だから靴を壊しそう」という方は、無理をせずにプロの手に委ねるのも賢い選択です。

「ミスターミニット」をはじめとする街の靴修理店では、インソールの交換や調整メニューを用意しているところがほとんどです。店舗や作業内容にもよりますが、劣化したインソールの剥がし作業と、新しい革製(レザー)や合皮製の中敷きへの交換を含めて、おおよそ2,000円〜3,500円程度で行ってくれます。

プロに依頼する最大のメリットは、その仕上がりの美しさです。専用の溶剤と道具を使って古い接着剤を跡形もなく除去し、靴の形状に合わせて完璧にカットされた新しい中敷きを圧着してくれます。特に、脱いだ時の見栄えにもこだわりたい方や、本革の高級感あるインソールにして大人っぽく仕上げたい方には、修理店でのカスタムは非常に満足度の高い選択肢となるでしょう。

失敗しないVansスリッポンのインソール交換まとめ

ここまで、Vansスリッポンのインソール交換について、モデルの見分け方から剥がし方の実践テクニック、そしておすすめのインソールまでを長文で解説してきました。情報量が多かったと思いますので、最後に重要なポイントを振り返っておきましょう。

  • まずはモデル確認: 自分のVansが「Classic(要・剥がし作業)」「Skate(交換自由)」「ComfyCush(交換不可)」のどれなのかを必ずチェックする。
  • 剥がし方の極意: Classicモデルの場合、ドライヤーで10分以上加熱し、接着剤を十分に緩めてから、かかと側からヘラで慎重にスライスするように剥がす。
  • 選び方の鉄則: Vansは甲が低く内部が狭い。痛くならないためには、つま先厚3mm〜4mm以下の「薄型インソール」を選ぶことが絶対条件。
  • おすすめの解決策:
    • 機能性重視・疲労軽減なら「BMZ アシトレ」
    • クッション性・王道の安心感なら「ニューバランス RCP280」
    • コスト重視・サイズ感維持なら「100均での部分パッド自作」

Vansスリッポンの着用写真と、モデル確認から熱剥離、薄型インソール選びまでの3ステップを要約したまとめスライド。

Vansのスリッポンは、そのシンプルなデザインゆえにどんなファッションにも合う万能なスニーカーです。しかし、「おしゃれは我慢」という言葉があるように、その履き心地に妥協しながら履いている人が多いのも事実です。

ですが、今回ご紹介したインソール交換という一手間を加えるだけで、その「我慢」は「快適」へと変わります。硬いアスファルトの上でも疲れ知らずで歩けるようになれば、お気に入りのVansを履いて出かける頻度もきっと増えるはずです。

最初は接着剤を剥がす作業に少し勇気がいるかもしれませんが、丁寧に行えば必ずきれいに剥がれます。ぜひ、あなたの足にシンデレラフィットする最高のインソールを見つけて、世界に一足だけの「快適仕様のVans」を作り上げてくださいね。

※本記事の情報は筆者の経験に基づく一般的な目安であり、作業による靴の破損や怪我等の責任は負いかねます。最終的な判断はご自身の責任で行うか、専門家にご相談ください。

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