ナイキ パラノイズ の 剥がし方 手動と自然な方法を解説 : “剥がれる”ギミックが生み出す履くアートと価値の裏側

ナイキ パラノイズ 剥がし 方 Nike
画像はイメージです実際のものとは違います。

PEACEMINUSONE(ピースマイナスワン)とナイキのコラボレーションモデル、通称パラノイズ ナイキは、その特殊なギミックでスニーカー市場に衝撃を与え、話題を集め続けています。一見するとシンプルなブラック、あるいはホワイトのエアフォース1ですが、その真価は表面の下に隠されています。この記事で解説する、パラノイズ剥がすとは、アッパーの塗装が剥がれるとG-DRAGON氏のアートワークが現れるという、他に類を見ない仕様を指します。

購入したオーナーの中には、このギミックを最大限に楽しむため、意図的な手動加工(全剥がし)の方法を模索している方も多いでしょう。一方で、デザイナーの意図を汲み、あえて加工せず、日常の着用による自然な経年変化を楽しむ方法を選ぶ人も少なくありません。パラノイズを剥がした後のデザインは非常に個性的でアーティスティックですが、中には剥がしすぎるとパラノイズはダサいと感じるのではないか、という審美的な悩みも聞かれます。

さらに、パラノイズに除光液のような強力な溶剤を使っても良いのか、あるいは逆にパラノイズを剥がれないようにする術はないのか、といった実用的な疑問も尽きません。これはパラノイズに限らず、ギミックを持つ他のナイキ 剥がれる スニーカーにも共通する悩みかもしれません。絶大な人気を誇るがゆえに、パラノイズ 偽物 見分け方もオーナーにとっては死活問題です。そして、なぜこのスニーカーがこれほどまでに高額なパラノイズ ナイキのプレ値で取引されるのか、その理由の一つである「剥がす」という行為の奥深さに、本記事で迫っていきます。

  • パラノイズの「剥がれる」ギミックの仕組みとその哲学的背景
  • 熱を使った手動での具体的な剥がし手順と必要な道具、リスク
  • 履き込みによる自然な経年変化(エイジング)のパターンと期間
  • 剥がす際の注意点(溶剤の使用可否)や、他のギミックスニーカーとの比較

ナイキ パラノイズ 剥がし 方の基本

ナイキ パラノイズ 剥がし 方

画像はイメージです実際のものとは違います。

  • パラノイズ ナイキのギミックを解説
  • パラノイズ剥がすとは?隠れた模様
  • 意図的な手動加工(全剥がし)の方法
  • 自然な経年変化を楽しむ方法と期間
  • パラノイズを剥がした後のデザイン

パラノイズ ナイキのギミックを解説

ナイキの不朽の名作「エアフォース1」をキャンバスとして採用した「パラノイズ」は、韓国のアーティスト、G-DRAGON(ジードラゴン)氏が率いるファッションブランド、PEACEMINUSONE(ピースマイナスワン)との公式コラボレーションモデルです。ナイキは過去にも多くのコラボレーションを発表してきましたが(参照:NIKE, Inc. 公式ニュース)、このモデルが持つ最大の特徴は、アッパー(靴の甲部分)に施された「剥がれる」特殊な塗装にあります。

2019年に発売された初期モデル(1.0)では光沢のある黒い塗装、翌2020年のモデル(2.0)では対照的な白い塗装が施されています。この一見シンプルな塗装は、着用を重ねることで徐々にひび割れ、剥がれ落ちるように意図的に設計されています。そして、その塗装が剥がれた下からは、G-DRAGON氏自身が描いた色鮮やかな抽象的アートワークが出現するという、二重構造のギミックを備えているのです。

この革新的な仕様は、履く人それぞれのライフスタイル、歩き方、環境によって剥がれ方が千差万別に異なり、「世界に一つだけのオリジナルなスニーカー」へと進化していくプロセスそのものを楽しむことを意図しています。単なる「履物」としてだけでなく、所有者がアートを共同で完成させる「体験」を提供する、極めてコンセプチュアルな一足と言えるでしょう。

PEACEMINUSONEと「ユートピア」

G-DRAGON氏が手掛けるPEACEMINUSONEは、「平和(PEACE)な世界(MINUS)と、そこに欠けた(ONE)理想郷(ユートピア)」の実現を願うメッセージが込められています。このスニーカーのギミックは、表面の殻(塗装)が破れ、内なる創造性(アートワーク)が姿を現す様を表現しており、ブランドの哲学とも深く結びついています。

パラノイズ剥がすとは?隠れた模様

パラノイズ剥がすとは?隠れた模様

画像はイメージです実際のものとは違います。

「パラノイズ剥がすとは」、前述の通り、アッパー表面のコーティング(ペイント)を、意図的な手動加工、あるいは自然な経年変化によって剥がし、その下に隠された本来のデザインを露出させる行為そのものを指します。

隠されている模様は、各モデルのバージョンによってカラーリングが異なりますが、基本的にはG-DRAGON氏が描いたマルチカラーのフローラルパターン(花柄)や、自由なアイデアをスプラッシュペイントのように表現した抽象的なアートワークです。これは、彼が思い描く「創造力や自由なアイデアによって若者たちが繋がり、新たな文化を築いていく世界」、彼自身の言葉でいう「ユートピア(youtopia)」をインスピレーション源にしていると公言されています。

表面の静かなモノクローム(黒または白)のペイントが剥がれ、内側からカオスとも言えるカラフルなアートが姿を現す劇的な変化は、社会的な抑圧からの解放や、個々人が持つ内なる創造性の発露を象徴しているとも解釈できます。したがって、パラノイズを「剥がす」行為は、単なるカスタマイズに留まらず、アート作品を完成させるための最終工程であり、オーナー自身がそのプロセスに参加する儀式的な意味合いを持っているのです。

この「剥がす」プロセスこそが、パラノイズが単なるスニーカーではなく、「履くアート作品」と呼ばれる所以です。オーナーは「どのように剥がすか(あるいは剥がさないか)」という選択を迫られることになります。

意図的な手動加工(全剥がし)の方法

意図的な手動加工(全剥がし)の方法

画像はイメージです実際のものとは違います。

購入後すぐに、あるいは自分の手で完璧なアートワークを露出させたいと考える多くのユーザーが、「全剥がし」と呼ばれる意図的な手動加工に挑戦しています。これまでに蓄積された多くの実践報告によると、最も一般的かつ効果的な方法は、「熱」を加えて塗装を柔らかくし、「道具」を使って物理的に剥がしていくという組み合わせです。

準備する道具

手動での剥離作業を始める前に、以下の道具を準備することが推奨されます。これらはスニーカー本体を傷つけずに作業を進めるために役立ちます。

  • ドライヤーまたはヒートガン: 塗装を柔らかくするために必須です。家庭用ドライヤーでも可能ですが、熱量が低いため時間がかかります。ヒートガンは非常に強力で効率的ですが、温度が高すぎるとスニーカー本体の革を焼いたり、変質させたりするリスクがあります。温度調節機能付きのものが望ましいでしょう。
  • ピンセット・爪楊枝: 温めて柔らかくなった塗装の端を掴んだり、スウッシュの縫い目など細かい部分を剥がしたりする際に使用します。先端が細いものと平たいものの両方があると便利です。
  • カッターナイフ(デザインナイフ): 剥がしたい部分の境界線(例:パネルの縫い目沿い)に浅く切り込みを入れるために使われます。深く入れすぎると下地のアートワークや革まで切ってしまうため、刃先の扱いに習熟している必要があります。
  • ガムテープ(養生テープ): 剥がしきれずにムラとして残った細かい塗装片を、貼り付けて一気に剥がすために使用される例もあります。粘着力が強すぎると下地を傷めるため、養生テープの方が安全かもしれません。

手動(全剥がし)の具体的なステップ

この作業は非常に根気が必要ですが、手順自体は比較的シンプルです。焦らず、少しずつ進めることが成功の鍵となります。

  1. 1. 熱を加える 剥がしたい部分にドライヤーやヒートガンで温風を当てます。ヒートガンの場合はスニーカーから10cm以上離し、一箇所に当てすぎないよう動かしながら加熱します。塗装がゴムやビニールのように柔らかく、少し伸縮性を帯びるまで(約10~15秒程度)温めるのがコツです。
  2. 2. 切り込みを入れる(任意だが推奨) スウッシュ(ナイキのロゴマーク)の境目や、アッパーの各パネルの縫い目に沿って、カッターでごく浅く切り込みを入れます。これにより、剥がしたい部分と残したい部分の境界が明確になり、作業が格段にしやすくなります。
  3. 3. 剥がし始める 温まった塗装の角の部分を、ピンセットや爪、爪楊枝などで慎重にめくり上げます。一度きっかけができれば、そこからシールを剥がすようにゆっくりと剥がし進めることが可能です。
  4. 4. 剥がし進める 塗装はすぐに冷えて硬くなり、剥がしにくくなります。そのため、「温める→剥がす」という作業を小さな範囲で何度も繰り返すことが重要です。アッパーの広い面(トゥボックスなど)は比較的「ベリベリ」と大きく剥がしやすい傾向にありますが、縫い目周りや端の部分は根気よく作業する必要があります。

手動加工の難易度と重大な注意点

この「全剥がし」作業は、想像を絶するほどの時間と集中力、そして労力がかかることが多くの実践者から報告されています。個体差や熟練度にもよりますが、「片足だけで数時間、両足で7時間以上かかった」という例も珍しくありません。

最大の注意点は、作業に失敗するリスクです。ピンセットやカッターの先端で下地のアートワーク(プリント)ごと削ってしまったり、熱を加えすぎてアッパーの天然皮革素材を硬化・変質させてしまったりする可能性があります。一度傷ついた下地や革は元に戻せません。時間と手間を惜しまず、自己責任の上で慎重に作業できる方のみにおすすめする方法です。

自然な経年変化を楽しむ方法と期間

自然な経年変化を楽しむ方法と期間

画像はイメージです実際のものとは違います。

意図的な加工を一切せず、デザイナーであるG-DRAGON氏の意図通り「履き込む」ことで、スニーカーが自然に変化していく様を楽しむ方法も、パラノイズの大きな醍醐味の一つです。

この方法では、特別な道具や技術は一切必要ありません。日常的にスニーカーを「ガシガシ履く」こと、つまり歩き、走り、時には雨に降られること、そのすべてがカスタマイズのプロセスとなります。歩行によってアッパーが最も屈曲する部分、すなわち「履きジワ」が入る箇所(トゥボックスの付け根など)から、表面の硬質なペイントが自然に「パキパキ」「パリパリ」と音を立てるかのようにひび割れ、少しずつ剥がれていきます。

変化が現れるまでの期間

履き方や着用頻度、歩き方の癖によって個体差が非常に大きいですが、早い人では履き始めてから約1ヶ月程度で、履きジワに沿った明確なひび割れ(クラック)や剥がれが目立ち始めると報告されています。「3回履いただけでもう割れてきた」という声もあり、塗装は比較的剥がれやすいように設計されているようです。

あえて雨の日に履くことで塗装の劣化を早め、変化を促そうとするユーザーもいますが、一方で「湿気でふやけて変な剥げ方になりそう」と懸念する声もあります。どのような環境で履くかも、最終的なエイジング(経年変化)の表情に大きく影響を与えるようです。

手動で完璧に剥がされたアート作品のような状態も美しいですが、履きジワに沿ってランダムにひび割れ、オーナーの「生きた証」が刻まれた状態もまた、非常に魅力的です。どちらを選ぶかは、オーナーの美学次第ですね。

パラノイズを剥がした後のデザイン

表面のモノクロームな塗装を剥がした後に現れるデザインは、前述の通り、G-DRAGON氏による鮮やかなアートワークです。このデザインは歴代モデルで共通のテーマ性(ユートピア、フローラル)を持ちつつも、細部のカラーリングや構成が異なります。

  • 初代(1.0 ブラック / 2019年): 光沢のある黒い塗装の下から、赤、黄、緑、青など、多様な色彩を用いたスプラッシュペイント風のカラフルなアートワークが現れます。黒とのコントラストが非常に強いのが特徴です。
  • 2.0(ホワイト / 2020年): 白い塗装の下から、1.0とは異なる色使い(オレンジや黄色が多用されるなど)のアートワークが姿を見せます。ベースが白いため、剥がれた後の印象も1.0より明るく、ポップな印象になります。
  • 3.0(ブラック / 2024年): 再び黒い塗装がベースとなり、マルチカラーのフローラルパターン(花柄)がより具体的に描かれているとされています。

どのモデルも、剥がし方(全剥がしか、自然なひび割れか、あるいは部分剥がしか)によって、最終的な見た目が劇的に変わります。あえてムラを残してグランジ風に剥がす、あるいは履きジワの部分だけを強調して剥がすなど、所有者の個性が色濃く反映された「自分だけの一足」が完成します。

ちなみに、タン(シュータン)の部分は、付属のファットなシューレース(靴紐)でほとんど隠れてしまいます。そのため、手動で全剥がしを行う際も「タンはある程度剥がせば、完璧に綺麗にしなくても良い」と考えるユーザーも多いようです。力を入れる場所と抜く場所(優先順位)を決めておくのも、長時間の作業を乗り切るコツかもしれません。

ナイキ パラノイズ 剥がし 方の注意点

ナイキ パラノイズ 剥がし 方

画像はイメージです実際のものとは違います。

  • パラノイズに除光液は使用可能か
  • パラノイズを剥がれないようにする方法
  • 剥がすとダサい?パラノイズの評価
  • 他にもある?ナイキ 剥がれる スニーカー
  • パラノイズ 偽物の見分け方を解説
  • プレ値とナイキ パラノイズ 剥がし 方

パラノイズに除光液は使用可能か

パラノイズに除光液は使用可能か

画像はイメージです実際のものとは違います。

手動で剥がす際に、熱を加える方法があまりに大変なため、「シール剥がし」や「塗装剥がし」の要領で化学溶剤の使用を考える方もいるかもしれません。その代表格が、マニキュアを落とす「除光液(ネイルリムーバー)」です。

結論から申し上げますと、パラノイズへの除光液の使用は絶対に避けるべきです。強く推奨されません

多くの除光液(特に安価なもの)に含まれる主成分「アセトン」は、非常に強力な有機溶剤です。これを使用すると、表面のペイントを溶かすことは可能かもしれませんが、それと同時に、その下にある最も大切なアートワーク(プリント層)まで容赦なく溶かしてしまい、色が混ざり合って取り返しのつかない状態になる可能性が極めて高いです。

さらに、アセトンはアッパーの素材である天然皮革の油分を奪い、素材そのものを著しく傷め、硬化やひび割れを引き起こします。(参考:一般社団法人 日本皮革産業連合会「皮革製品の取り扱い」

「アセトンフリー」でも危険

「アセトンフリー(ノンアセトン)」と表記された除光液なら安全かというと、そうとも限りません。それらの製品にはアセトンの代わりに「酢酸エチル」などの別の有機溶剤が使用されていますが、これらも塗装や皮革にダメージを与えるリスクに変わりはありません。

パラノイズのペイントは、「熱を加える」ことで柔らかくなり、物理的に剥がせるように設計されています。化学薬品による「溶解」を想定していません。リスクを冒して薬品を使用するよりも、時間はかかりますが、熱を加えて地道に剥がす方法が唯一推奨される安全かつ確実な方法です。

パラノイズを剥がれないようにする方法

パラノイズを剥がれないようにする方法

画像はイメージです実際のものとは違います。

逆に、G-DRAGONのアートワークよりも、購入時の光沢がある黒(または白)のシンプルな状態を維持したいと考え、アートワークを「剥がれないようにする」ことは可能なのでしょうか。

このスニーカーのギミック(剥がれること)の性質上、日常的に着用する限り、剥がれを完全に防ぐことは非常に困難です。歩行によるアッパーの屈曲、すなわち履きジワの発生は物理的に避けられず、その力によって硬質な塗装はひび割れてしまいます。

ただし、その進行を「遅らせる」ための、あるいは「剥がれにくくする」ための工夫はいくつか考えられます。

  • シューガード(履きジワ防止パッド)の使用 履きジワの発生を物理的に抑えるために、アッパー内部(つま先)にシューガードやシューキーパーのようなものを入れたまま履く方法があります。これにより、最も剥がれやすいトゥボックスの屈曲を最小限にできます。ただし、足の甲が圧迫されるため、履き心地は大きく損なわれる可能性があります。
  • スニーカー用保護スプレー(コーティング剤)の使用 防水スプレーや、スニーカー専用のUVカット機能付きコーティング剤(Kicks Shieldなど)を表面に塗布する方法です。これにより塗膜の表面を保護し、劣化を遅らせる効果が期待できるかもしれません。しかし、コーティング剤の種類によっては塗装の「光沢」の質感が変わってしまったり、結局は履きジワと共にコーティング層ごと割れてしまったりする可能性も高いです。

このスニーカーに関しては、あくまで「剥がれることを楽しむ」というデザイナーの意図があります。新品の状態を永久に維持したいのであれば、着用せずに湿気や紫外線(UV)を避けた環境で「観賞用(デッドストック)」として保管するのが、現状では最も確実な方法となってしまいます。

剥がすとダサい?パラノイズの評価

剥がすとダサい?パラノイズの評価

画像はイメージです実際のものとは違います。

「全剥がしした状態は、カラフルすぎてダサいのではないか」「中途半端に剥がれている状態が一番みすぼらしいのでは」という不安は、特に高価なスニーカーであれば当然の悩みかもしれません。

しかし、パラノイズの審美的な評価は、その人の好みやファッションスタイルによって大きく分かれます。このスニーカーの楽しみ方は、大きく分けて3通りあり、それぞれに支持者がいます。

  1. 全剥がし派(アートワーク露出) G-DRAGONのアートワークを前面に出し、カラフルでアーティスティックなスニーカーとして楽しむスタイル。ファッションの主役になる一足です。
  2. 自然な経年変化(エイジング)派 履きジワに沿った「パキパキ」とした自然なひび割れを、デニムの色落ちのような「エイジング(経年変化)」として楽しむスタイル。オーナーの歴史が刻まれ、玄人好みとも言えます。
  3. 剥がさない(オリジナル)派 購入時の光沢ある黒(または白)のソリッドな状態を維持するスタイル。エアフォース1本来のシンプルな魅力を楽しみつつ、ギミックを秘めているという満足感を味わいます。

どの状態が「正解」ということは一切なく、すべてがデザイナーによって意図された楽しみ方です。SNSなどのコミュニティでは、完璧に全剥がしにした状態も、激しくひび割れた状態も、どちらも「格好良い」「味がある」と評価されています。

結局のところ、ご自身のファッションスタイルに最も合う状態が、あなたにとっての「正解」です。剥がして派手なスタイルに合わせるか、剥がさずシックに履くか、あるいは自然に任せるか。その選択自体を楽しめるのが、パラノイズの最大の魅力ですね。

他にもある?ナイキ 剥がれる スニーカー

他にもある?ナイキ 剥がれる スニーカー

画像はイメージです実際のものとは違います。

表面のデザインが経年変化したり、カスタマイズで変化したりするギミックは、パラノイズが初めてではありませんが、このモデルの世界的ヒットによって一気に知名度が上がりました。ナイキの他のスニーカーでも、似たような「二重構造」のギミックを持つモデルが存在します。

ナイキの「変化する」ギミック例

  • CLOT x Air Force 1(シルク) アッパーがシルク素材で覆われており、そのシルクを剥がす(または燃やす)と、下から異なるデザインのレザーアッパーが現れるギミック。
  • Lance Mountain x Nike SB Air Jordan 1 スケートボードライン(SB)のコラボ。履き込むと表面の塗装(黒や白)が削れ、下から左右非対称のオリジナルカラー(赤と青)が現れる仕様。これはスケーターが靴を擦り切らせるカルチャーから着想を得ています。(参照:Nike SB 公式サイト
  • Strangelove Skateboards x Nike SB Dunk Low アッパーの一部(スウッシュなど)が、擦れると表面の色が落ちて下地の色に変化するギミック。
  • NIKE HIDDEN MESSAGE Pack エアフォース1やエアマックス95などで採用。アッパーの一部(オーバーレイ)を剥がすと、下からゴールドやシルバーなどの異なるカラーが現れる仕様でした。

このように、ナイキは時折、スニーカーの「経年変化」や「カスタマイズ性」をテーマにした、遊び心のあるモデルをリリースしています。パラノイズは、その中でも特にアート性とG-DRAGON氏個人のストーリー性を強く打ち出した代表作と言えるでしょう。

パラノイズ 偽物の見分け方を解説

パラノイズ 偽物の見分け方を解説

画像はイメージです実際のものとは違います。

パラノイズは、その絶大な人気と高いプレ値ゆえに、スニーカー市場において非常に多くの偽物(フェイク品)が出回っていることでも知られています。苦労して手動での剥がし作業に挑戦する前に、そもそもその個体が本物(正規品)かどうかを確認することも、オーナーにとっては重要です。

偽物を見分けるための鑑定ポイントはいくつか報告されていますが、年々その製造技術も向上しているため、見極めは困難になっています。以下は、比較的見分けやすいとされるポイントです。

鑑定ポイント 本物(正規品)の特徴 偽物(フェイク品)の報告例
アッパーの塗装 硬質で光沢が強い。指で強く押しても簡単にはシワにならない。 質感がビニールっぽく柔らかい。指で押すとしわが寄る。最初から不自然なひび割れがある場合も。
シュータンのデイジー刺繍 刺繍が精密で、花びらの形(8枚)が均一。中央の円も綺麗。 刺繍が粗く、花びらの形がいびつ。枚数が違う、糸がほつれている、中央の円が歪んでいる。
スウッシュ(ロゴ) 革の質感が高く、カッティングや縫製が非常に丁寧。 革が安っぽくペラペラしている。形状がいびつであったり、縫製が雑で間隔が不均一であったりする。
シューレース(靴紐) 特徴的な太めのファットレース。質感がしっかりしている。 レースが細かったり、質感が異なったりする。先端のチップ(アグレット)が安っぽい。
インソール(中敷き) PEACEMINUSONEのロゴやアートワークが鮮明にプリントされている。 プリントが滲んでいる、または簡単に剥がれてしまう。
BOXラベル フォント(”Air Force 1 ’07 / Para-noise”など)の印刷が鮮明で、規定の位置に貼られている。 フォントが微妙に異なる、印刷が滲んでいる、ラベルの位置がずれている。

これらのポイントはあくまで一例です。近年の「スーパーコピー」と呼ばれる精巧な偽物は、これらをクリアしている場合もあります。フリマアプリやオークションサイトなど、正規店以外での個人間取引で購入する際は、偽物であるリスクを常に伴います。不安な場合は、専門の鑑定サービスを利用することも一つの手段です。

プレ値とナイキ パラノイズ 剥がし 方

プレ値とナイキ パラノイズ 剥がし 方

画像はイメージです実際のものとは違います。

パラノイズの「剥がし方」にこれほど多くの人が注目し、真剣に悩む背景には、このスニーカーが持つ圧倒的な資産価値、いわゆる「プレ値(プレミア価格)」の存在が大きく関係しています。

パラノイズは、これまでにいくつかのバージョンがリリースされていますが、いずれも限定販売であり、入手は極めて困難でした。

  • AF1 Para-noise 1.0 (2019年): ブラックベース。グローバルモデル。
  • AF1 Para-noise “Korea Exclusive” (2019年): 1.0ベースでスウッシュが赤色の韓国限定モデル。通称「赤パラ」。
  • AF1 Para-noise 2.0 (2020年): ホワイトベース。グローバルモデル。
  • AF1 Para-noise 3.0 (2024年): 再びブラックベース。グローバルモデル。

いずれのモデルも定価(約2万円台)に対して、発売直後から二次流通市場(リセール市場)では数倍から数十万円単位の高額なプレ値で取引されています。特に、流通量が極端に少ない「韓国限定(赤パラ)」は、現在でも非常に高額で取引されるコレクターズアイテムと化しています。

プレ値が「剥がし方」に与える影響

これだけの資産価値があるスニーカーだからこそ、「剥がすのに失敗したくない」「もし売る時のことを考えたら(リセールバリュー)、剥がさない方が良いのではないか」「どうせなら一番格好良い剥がし方をしたい」というオーナー心理が働くのは当然のことです。

一般的にスニーカーのリセールバリューは、未着用の新品(デッドストック)状態が最も高くなります。そのため、剥がしていない状態の方が高値で取引されやすい傾向はあります。しかし一方で、パラノイズに限っては「専門家が綺麗に全剥がしした状態」を付加価値として好むコレクターも存在します。

剥がす行為そのものが、スニーカーの「価値」を物理的にも金銭的にも左右する、非常に重要なカスタマイズとなっているのです。

プレ値とナイキ パラノイズ 剥がし 方

ナイキ パラノイズの剥がし方に関する情報を、重要なポイントを中心にまとめました。

  • パラノイズはナイキとG-DRAGON(PEACEMINUSONE)のコラボスニーカー
  • アッパーの塗装が剥がれると下に隠されたアートワークが現れるギミックが最大の特徴
  • 隠れたアートはG-DRAGON氏が描いたフローラルパターンや抽象画
  • 剥がし方には「意図的な手動加工(全剥がし)」と「自然な経年変化」の2種類がある
  • 意図的な手動加工は「全剥がし」とも呼ばれ、コレクターにも人気
  • 手動加工にはドライヤーやヒートガンで熱を加える方法が主流で安全
  • 熱で塗装を柔らかくし、ピンセットや爪、カッター(浅く)を使って剥がす
  • 手動での全剥がしは非常に時間と労力がかかり、片足数時間を要する
  • 作業失敗(下地損傷や革の変質)のリスクがあるため細心の注意が必要
  • 自然な経年変化は履きジワの部分からひび割れ(クラック)として始まる
  • 着用頻度によるが、約1ヶ月程度で自然な剥がれが見られることもある
  • 除光液(アセトン)の使用は下地のアートや革素材を傷めるため絶対NG
  • アセトンフリーの溶剤も同様にリスクが高く推奨されない
  • 着用する限り、塗装の剥がれを完全に防ぐのは困難
  • 「剥がすとダサい」かは個人の好みであり、全剥がしも自然な剥がれも評価されている
  • パラノイズ以外にもナイキには剥がれるギミックのスニーカー(SBやCLOTコラボ等)が存在する
  • 人気モデルゆえ偽物が非常に多く、塗装の質感やデイジー刺繍、箱などで見分ける
  • Key

  • 歴代モデルはすべて高額なプレ値(プレミア価格)で取引されている
  • 高額なため「剥がし方」で失敗したくないというオーナー心理が強く働く
  • 剥がすか否か、どう剥がすかがスニーカーの価値や個性を決める重要な要素となっている
タイトルとURLをコピーしました