「スニーカーを履くと、どうも足の甲が痛い」「締め付けられて血行不良になっているのでは…」と悩んでいる甲高さんは多いのではないでしょうか?私もスニーカー好きとして色々な靴を試してきましたが、特に海外ブランドのタイトなモデルや、ベロ(タン)が硬い新品の靴だと、足の甲が圧迫されて本当に辛いんですよね。
この足の甲が痛い状態を放置してしまうと、ただ不快なだけでなく、靴擦れの原因になったり、最悪の場合は姿勢や歩き方の歪み、さらには疲労骨折などの疾患につながる可能性もあります。特に甲高や幅広の足型で、市販の靴が合わないと感じている方は、靴紐の調整やアイテム活用、そして正しい靴選びの知識が非常に重要になります。
この記事では、私自身が試して効果的だと感じた、甲高さんがスニーカーで足の甲が痛い時の対処法について、原因の分析から即効性のある解決策までを解説します。痛みを軽減し、お気に入りのスニーカーを快適に履きこなせるようになるためのヒントが満載です。最後まで読んでいただければ、きっとあなたの悩みが解決するはずですよ。
- 足の甲が痛くなる根本的な原因(靴の構造や足の特性)がわかる
- 今すぐできる靴紐の調整テクニック(紐飛ばしや一文字通し)を知り、痛みが軽減する
- タンパッドやインソールの選び方など、フィット感を高めるアイテム活用法がわかる
- 甲高や幅広の足におすすめのスニーカーブランドと選び方がわかる
痛い!甲高さん必見!スニーカーで足の甲が痛い時の対処法
足の甲の痛みは、ただ単に「靴がきつい」というだけでは終わりません。その裏側には、靴の特性、履き方、そしてご自身の足の構造など、複数の要因が絡み合っています。ここでは、まず痛みの原因を深掘りし、すぐに効果が出る対処法から見ていきましょう。
足の甲が痛くなる原因を徹底分析
なぜスニーカーで足の甲が痛くなるのか?主な原因は以下の3つに分けられます。痛みの種類や箇所によって、原因を特定することが適切な対処法の第一歩です。
靴の構造やサイズによる圧迫
甲高の方が既製品のスニーカーを履いた場合、靴の甲部分(ベロ/タン)に最も強い圧力がかかります。この圧迫は、単に靴紐をきつく締めすぎているだけでなく、靴そのものの設計によるものかもしれません。特に注意が必要なのは、以下のようなケースです。
- ベロ(タン)の硬さ:アディダスのスタンスミスやガゼルのように、タンの素材が硬いスニーカーや、履きおろしたばかりの新品の靴は、足の甲に擦れたり強く押し付けられたりして強い痛みを感じやすいです。素材が硬いと、足の甲の微妙な動きに追従できず、一点に圧力が集中してしまいます。
- サイズ・足囲(ワイズ)の不適合:足の長さ(足長)だけでなく、足の周囲(足囲、またはワイズ)が合っていない靴を選ぶと、甲全体に過度な圧力がかかり、痛みの原因になります。特に海外ブランドの細身モデルは、日本人の足型と合わず、見た目のボリュームに反して内部がタイトなモデルもあるため、購入前の試着で幅や甲の高さまでしっかり確認することが大切です。
- 靴紐の一般的な通し方:左右交互にクロスさせる伝統的な通し方(オーバーラップやアンダーラップ)だと、紐を締めたときに内側へ締め付ける力が強く働き、甲の骨ばった部分に圧力が集中しやすくなります。この締め付けが血行不良につながる可能性もあります。
靴紐の締め方による圧迫と解決策

靴紐は、甲の圧迫感を調整するための最も簡単で即効性のあるツールです。締め方一つでフィット感が大きく変わるため、まずはここを見直してみましょう。
私の場合、甲が痛むときは、まず「つま先側は少し緩めに、足首側はしっかりと」締めることを意識します。これにより、足の甲の最も高い部分への圧迫を避けつつ、かかと周りのホールド感を向上させ、靴の中で足が前滑りするのを防ぐことができます。
さらに、靴紐の通し方(シューレーシング)によっても、フィット感と圧迫感は大きく変わります。
| 通し方 | 特徴 | おすすめの目的 |
|---|---|---|
| アンダーラップ(下から上へ) | 紐が締めやすく、圧迫感が少ないため足なじみが良い | 甲の圧迫感を減らしたい、長い距離をゆっくり歩きたい時 |
| オーバーラップ(上から下へ) | 紐がゆるみにくく、締め付け感が強い | シューズのサポート感を高めたい、速いスピードで走りたい時 |
ベロ(タン)の硬さや構造による痛み対策
タンが硬いスニーカーは、履き始めはどうしても痛みを伴うことがあります。ここは慣らしが必要な部分もありますが、摩擦を減らす工夫や、そもそも圧迫を避ける対策を講じることで、痛みを軽減できます。
タンの硬さによる摩擦と当たりの対処法
革製のスニーカーや新品の靴では、タンの素材が足の甲や足首に擦れることで痛みが出ることがあります。この摩擦や「突き刺さるような当たり方」を解消するための対策をまとめてみました。
【豆知識:硬いタンの慣らし方と応急処置】
- 長めの靴下:生地が柔らかくなるまで、クッション性のある長めの靴下を履いて、タンと足の間にクッションを作る。摩擦も軽減できます。
- 革用クリーム:革製のタンなら、裏側に革用クリームを薄く塗って摩擦を減らし、滑りを良くする。硬さが和らぐ効果も期待できます。
- フレアを付ける:ベロが足に突き刺さるように当たって痛い場合、ベロを外側に曲げて「フレア」を付けることで、ベロ先が当たりにくいように位置設定できます。革製品であれば、ドライヤーで少し温めてから曲げるとなお良いとされていますが、メッシュ素材やマジックテープにドライヤーを使うのは避けてください。
甲高やハイアーチといった足の構造の問題
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痛みの原因が靴の外側だけでなく、ご自身の足の特性にあるケースもあります。特に甲高の方に多いのが「ハイアーチ(凹足変形)」です。
ハイアーチと浮き指がもたらす影響
- ハイアーチ(凹足変形):土踏まずの内側縦アーチが標準よりも高くなっている状態です。これにより甲が高く盛り上がり、靴に圧迫されやすくなります。また、ハイアーチの足は柔軟性が低く、地面からの衝撃吸収が難しいため、中足骨に強い負担がかかり、疲労骨折のリスクも上がることが指摘されています。
- 浮き指(足指が機能しない状態):長期間合わない靴を履いていることで足指が浮いてしまうと、歩行時に指で地面を捉えることができません。その結果、衝撃を指の手前(甲の真裏)で受け止めてしまい、甲に痛みが起こることがあります。
これらの足の構造上の問題がある場合は、後述するアーチサポートタイプのインソールを活用することで、足への負担を軽減し、正しい歩行をサポートすることが有効です。
疲労骨折など甲の痛みに関する疾患のサイン
スニーカーの圧迫で一時的に痛むのではなく、持続的に強い痛みや腫れがある場合は、靴の問題だけではない可能性があります。これは非常に重要なポイントです。
靴による圧迫ではない痛みの見分け方
靴による圧迫で痛む場合、靴を脱げばすぐに症状が和らぐことが多いですが、以下の症状が続く場合は注意が必要です。
- 安静時の痛みの持続:靴を脱いで安静にしていても痛みが続く、あるいは夜間の痛みで眠れない。
- 強い腫れや熱感:患部が赤く腫れ、熱を持っている。
- しびれや灼熱感:足の指先にしびれやチクチクとした灼熱感がある(神経の圧迫や損傷の可能性)。
これらの症状は、疲労骨折(特に中足骨骨折)や腱鞘炎(長趾伸筋腱炎)、リスフラン関節症、あるいは神経の圧迫(前足根管症候群)といった疾患のサインである可能性があります。特に長距離ランナーや立ち仕事の方で、「なんとなく痛い」が我慢できるレベルで続く場合も、疲労骨折の初期症状である可能性が否定できません。
注意:専門家への相談を強く推奨します
強い痛み、腫れ、しびれが続く場合は、単なる靴擦れや圧迫ではありません。放置すると症状が悪化し、回復に時間がかかる可能性があります。必ず整形外科などの専門医に相談し、適切な診断と治療を受けてください。正確な情報は医師にご確認ください。
痛い部分を避ける即効性のある靴紐の裏ワザ
靴のサイズ自体が極端に合っていない場合を除き、靴紐の通し方を変えるだけで、足の甲への圧迫感を大幅に軽減できます。私自身、最も効果を実感したのが、この「ギャップ・レーシング(紐飛ばし)」です。
ギャップ・レーシング(紐飛ばし)の具体的な手順

これは、当たって痛い部分の靴紐のクロス(交差)をやめて、縦にまっすぐ通す方法です。テクニックとその効果は以下の通りです。
- 痛い部分だけ縦に通す:痛みを感じる箇所のアイレット(穴)を飛ばし、紐を縦にまっすぐ通して隙間を作ります。これにより、圧力がかからない「窓」が生まれ、内側への締め付け力がなくなるため、ピンポイントで痛みが軽減されます。
- アイレットを一つおきに飛ばす:靴紐を締める際に、アイレットを一つおきに飛ばして通していきます。これにより、圧迫点の数を減らし、甲全体にかかる圧力を緩和することができます。
ランニングや運動でかかとのホールドも必要な場合は、痛い部分を飛ばしつつ、一番上の2番目か3番目のアイレットを飛ばしてからヒールロック(レースロック)を行うと、圧迫感を減らしつつかかとをしっかりとホールドできるのでおすすめです。
解決策で快適に!甲高さん必見!スニーカーで足の甲が痛い時の対処法
靴紐の調整は応急処置として非常に有効ですが、より根本的に快適性を追求するためには、インソールやパッド、そして適切なスニーカー選びが不可欠です。ここでは、快適なスニーカーライフを送るための具体的な解決策を紹介します。
甲全体に圧力を均等にする靴紐の通し方
甲の広い範囲で痛みを感じる場合は、圧力を局所的に集中させない「ストレート・バー・レーシング(一文字通し)」が理想的です。
ストレート・バー・レーシングのメリット

この通し方は、紐が裏側でクロスしないため、甲への当たりが軽減され、圧力が全体に均等に分散されるという大きなメリットがあります。見た目も非常にスッキリとしてスタイリッシュで、カジュアルなスニーカーだけでなく、革靴やレザースニーカーなどにもおすすめの通し方です。
- 手順:紐を靴底のアイレットに表から通した後、裏側は縦方向に、表側は横方向にまっすぐ通して階段状に仕上げます。
少し手間ですが、一度試してみる価値はありますよ。特に、足幅が広くて甲全体に締め付けを感じやすい方には効果的だと感じています。
ベロ(タン)パッドやインソールの活用法
靴紐の調整だけでは解決しない、または靴のサイズが微妙に合わない場合の救世主が、パッドやインソールです。靴のフィット感を微調整し、足への負担を軽減してくれます。
タンパッド(甲用パッド)の役割と選び方
タンパッドは、靴のベロの裏側に貼り付け、靴と足の甲の隙間を埋めてフィット感を高めるアイテムです。これにより、足の前滑りを防ぐ効果もあり、結果として必要以上に靴紐を強く締め付ける必要がなくなり、甲への圧迫が軽減されます。
甲高の方におすすめなのは、通常のタンパッドよりもフィット感を高められる「ワイドタンパッド」です。ワイドタイプは、足の両サイドからも包み込むようにフィットさせるため、足の横方向への広がりを抑える効果も期待でき、より安定感が増します。タンパッドは足裏に直接触れないため、インソールのように立ち方や歩き方に大きく影響を与える心配がほとんどないのもメリットです。
インソールによるクッションとサポート

インソール(中敷き)は、足裏からの衝撃吸収や、崩れたアーチのサポートに役立ちます。ご自身の足の状態に合わせて選びましょう。
- 衝撃吸収タイプ:地面からの衝撃で足に痛みを感じる場合、厚みのある衝撃吸収タイプのインソールで足への負担を軽減することが期待できます。
- アーチサポートタイプ:ハイアーチや扁平足など、足のアーチが崩れている人には特に重要です。土踏まずのアーチを支えることで、足へかかる負担を軽減し、安定した歩行をサポートしてくれます。ニューバランスの「クッショニングレザーインソール」のように、土踏まずの支えがしっかりあり、かかとをホールドして安定した歩行をサポートするものもあります。
くるぶしが痛む場合も、自分の足の形に沿ってサポートしてくれるインソールを使用することが推奨されています。
硬いベロ(タン)に対する応急処置とケア
アディダスのガゼルやスタンスミスなどの硬いタンによる痛みについては、前述した「長めの靴下」「革用クリーム」「フレアを付ける」といった方法で対処しましょう。
特に、タンを外側に曲げてフレアを付ける際は、革製品であればドライヤーで温める方法が有効ですが、靴の素材によっては熱に弱いものもありますので、その点は注意深く行ってください。メッシュ素材やマジックテープに熱を加えるのは厳禁です。
甲高・幅広さんにおすすめのスニーカー選び
痛みを根本から予防するには、やはりご自身の足型に合ったスニーカーを選ぶことが最も重要です。以下の点を意識して選んでみてください。
靴選びの重要ポイント
- 足囲(ワイズ)の確認:足の長さ(サイズ)だけでなく、D, 2E, 4Eなどと表記される足囲(ワイズ)の確認が非常に大切です。幅が合わないと、甲に余計な負担がかかり、痛みや変形の原因となります。
- サイズアップの検討:プーマのような細身のシルエットが多いブランドでは、普段のサイズより0.5cm〜1.0cm大きめを選ぶことで、甲の圧迫感を避けられる場合があります。ただし、大きすぎると靴の中で足が動いてしまい、別の痛みの原因になるので注意が必要です。
- 甲の高さに対応したモデル:アッパー部分に伸縮性のある素材(ニット素材など)を使用しているか、甲の部分にゆとりのあるデザインを選びましょう。
【おすすめブランドと特徴】
| ブランド名 | おすすめポイント |
|---|---|
| ニューバランス | 日本人の足型研究に基づいた設計で、2E, 4Eなどの幅広サイズが豊富に展開されています。 |
| アシックス | 2E, 4E, 5Eまでの豊富な幅広サイズ展開があり、特に幅広の方やスポーツ向けの機能性を重視する方におすすめ。 |
| ホカオネオネ | 独自の厚底クッションシステムを持ち、足への衝撃を大幅に吸収。長時間の歩行でクッション性を重視したい甲高さんに最適です。 |
日常生活でできる足のセルフケアとストレッチ
靴を履いていない時の足のコンディションを整えることも、痛みの予防につながります。日頃から足の柔軟性を保ち、血行を良くすることが大切です。
足の甲と裏をほぐすストレッチ
- 甲をほぐすストレッチ:座った姿勢で片足の足の甲を床につけるように指を伸ばし、ゆっくり上体を後方へ倒していくストレッチは、甲の筋や腱の硬さや緊張の軽減に効果的です。
- 足裏マッサージ:足裏の筋肉が硬いと足部の柔軟性が低下し、負担がかかりやすくなります。ゴルフボールなどを足裏で転がしてマッサージすることで、血行促進とリラクゼーション効果が期待できます。
正しい靴の履き方の習慣
毎日の靴の履き方を意識するだけでも、足の変形や痛みを予防できます。
スニーカーを履く際は、靴紐を緩めてから足を入れ、かかとを床に軽くトントンとつけてヒールカウンターに合わせ、その後、甲の高さに合わせて靴紐を調整するという正しい履き方を毎回心がけましょう。靴紐を緩めずに脱ぎ履きすると、足のホールド感が損なわれ、足の変形を進める原因にもなります。
痛みが続く場合の受診目安とRICE処置
靴紐の調整やセルフケアを続けても、痛みが改善しない場合は、疲労骨折や腱鞘炎といった可能性を考慮し、必ず専門医に相談してください。自己診断は危険です。
受診を検討すべき症状
- 強い痛みで歩けない、または長期間(1週間以上など)痛みが続いている。
- 赤みや腫れを伴い、熱をもっている。
- しびれや灼熱感、動かしにくさがある(神経の圧迫や損傷の可能性)。
もし急な痛みや腫れが出た場合は、応急処置として「RICE処置」を基本とした対応が有効です。
【RICE処置の基本と注意点】
- R (Rest):安静にする
- I (Ice):冷却する(患部を冷やす)
- C (Compression):圧迫する(腫れを抑えるために軽く包帯などで圧迫する)
- E (Elevation):挙上する(足を心臓より高い位置に置いて腫れを軽減する)
ただし、これはあくまで応急処置であり、症状が続く場合は、必ず医療機関を受診してください。最終的な判断は、専門家にご相談ください。
まとめ:甲高さん必見!スニーカーで足の甲が痛い時の対処法

甲高さんがスニーカーを履いた時の足の甲の痛みは、本当に辛いものですが、原因を理解し、適切な対処法を組み合わせることで、必ず軽減できます。
靴紐の通し方を変える「ギャップ・レーシング」のような即効性のあるテクニックから、タンパッドやインソールでフィット感を高めるアイテム活用、そして最も重要なご自身の足に合ったスニーカー選びまで、できることから試してみてください。
私自身、これらの方法を試して、以前よりずっと快適にスニーカーを履きこなせるようになりました。お気に入りの一足を我慢せず、足に負担なく楽しんでいただけたら嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。ワールドスニーカーライブ運営者の「まー」でした。
※この記事で紹介している対処法は一般的な情報に基づくものであり、特定の疾患の治療を目的とするものではありません。足の痛みに関する正確な診断や治療方針については、必ず医療機関にご相談ください。

