毎日のコーディネートに欠かせないコンバースですが、歩いているといつの間にかベロが外側にずれてしまっていて、なんとなく足元がだらしない印象になってしまったという経験はありませんか。お気に入りのスニーカーだからこそ、常にベストな状態で履きこなしたいものです。実はこのベロのズレは、多くの人が抱える悩みの一つであり、靴紐の通し方やちょっとした工夫で劇的に改善できることをご存知でしょうか。私自身も長年このサイドスリップ現象に悩まされてきましたが、試行錯誤の末にたどり着いた固定術や、逆転の発想でベロをおしゃれに見せるテクニックがあります。この記事では、コンバースの魅力を最大限に引き出すための紐の通し方と、ベロに関する深い知識を余すところなくお伝えします。
- 歩行中のストレスをゼロにするベロのサイドスリップ防止策
- 足元をスタイリッシュに見せる紐の結び方とVラインの作り方
- 生活スタイルに合わせた快適な履き心地を実現する紐の選び方
- ハイカットモデルの脱ぎ履きを劇的に楽にする便利グッズの活用法
コンバースの紐の通し方でベロがずれる悩みを解消
コンバースを愛用する上で避けては通れないのが「ベロ(シュータン)のズレ」問題です。ここでは、なぜベロがずれてしまうのかという根本的な原因から、紐の通し方一つでできる対策、さらには物理的に固定してしまう裏技まで、私が実践して効果を実感した方法を徹底的に解説していきます。
ベロがずれる原因とループの活用
そもそも、なぜコンバースのベロは歩いているうちに外側(小指側)へとずれていくのでしょうか。これには足の解剖学的な構造と、歩行時の動作が大きく関係しています。
足の甲の形状と歩行動作
人間の足の甲は、内側が高く、外側に向かって低くなるようなアーチ構造をしています。歩行時に足首を曲げ伸ばしすると、甲の筋肉が動き、その上に乗っているベロは「高い方から低い方へ」、つまり外側へと滑り落ちようとする力が働きます。これがいわゆる「サイドスリップ現象」の正体です。特にコンバースのキャンバス地は摩擦がそれほど強くないため、靴紐の締め付けが甘いと、この滑りを止めることができません。

シュータンループの役割を再確認
このズレを防ぐためにメーカー側が用意しているのが、ベロの中央付近に縫い付けられている「シュータンループ(紐通し穴)」です。オールスターの多くのモデルにはこのループが付いていますが、意外とここを通さずに紐を結んでいる方を見かけます。
ループを通す際の鉄則
紐を左右交互に通していく過程で、必ずこのループに紐をくぐらせてください。これにより、ベロが左右に動く可動域が物理的に制限されます。また、ループを通す際は、紐がねじれないように注意深く通すことで、見た目の美しさもキープできます。

「ループに通しているのに、それでもずれる」という場合は、紐全体の「テンション(張り)」を見直す必要があります。特につま先側の紐が緩んでいると、ベロの下部が固定されず、そこを起点に全体が回転するようにずれてしまいます。下段から一段ずつ、指でしっかりと紐を引き上げながらテンションをかけ直すだけで、ベロと足の甲の密着度が高まり、摩擦力によってズレを大幅に軽減できます。
固定力を高めるオーバーラップ
ベロの固定を最優先に考えるなら、紐の通し方は「オーバーラップ」一択と言っても過言ではありません。スニーカーショップで新品が陳列されている時、ほとんどがこの通し方になっているのには理由があります。
オーバーラップの構造とメリット
オーバーラップとは、紐をハトメ(穴)の「上から下へ」向かって通していく手法です。この通し方の最大の特徴は、クロスした紐同士の摩擦に加え、上から被さる紐が下の紐を物理的に押さえつける構造になる点です。これにより、歩行中の振動や衝撃で紐が緩むのを強力に防いでくれます。

| 通し方 | 通す方向 | 固定力 | 緩みやすさ | 推奨シーン |
|---|---|---|---|---|
| オーバーラップ | 上から下へ | 非常に強い | 緩みにくい | 長時間歩行、スポーツ、ベロのズレ防止 |
| アンダーラップ | 下から上へ | 普通〜弱い | 緩めやすい | 幅広・甲高の人、脱ぎ履きが多い日 |
ベロを面で押さえる効果
オーバーラップで締め上げると、紐がベロに対して「点」ではなく「面」に近い形で圧力をかけることができます。これによりベロ全体が足の甲にしっかりと押し付けられ、一体感が生まれます。特に購入したばかりの新品のコンバースは生地が硬く、足に馴染んでいないためベロが浮きがちです。最初はオーバーラップできっちりと締め込み、靴全体の型を足の形に記憶させることが、将来的な履き心地の良さにも繋がります。
私の場合、たくさん歩く旅行や、一日中活動する日は迷わずオーバーラップを選びます。夕方になっても紐が緩まず、ベロも定位置をキープしてくれるので、ストレスなく過ごせるからです。
縫い付けでベロを完全固定する技
「どんなに通し方を工夫しても、私の歩き方だとどうしてもベロがずれてしまう…」そんな悩みを持つ方に、最終手段としてお伝えしたいのが「アンカー縫製」です。これは靴本体とベロを糸で縫い付けてしまうという、少々荒技ながらも効果絶大なDIYテクニックです。
準備するものと手順
用意するものは、針と靴の色に合わせた糸(黒いコンバースなら黒糸、生成りならベージュ系の糸)です。裁縫セットに入っている一般的なもので構いませんが、キャンバス地は硬いので、指ぬきがあると便利です。
- まず、靴紐をすべて外します。
- ベロを理想的な中央位置にセットします。
- 下から5番目〜6番目のハトメの高さあたりで、ベロの側面(内側)と、靴本体の内張り(ライニング)を合わせます。
- 靴の外側に糸が出ないよう、内側の生地だけをすくって縫い付けます。

なぜ5〜6番目なのか?
つま先側に近すぎると効果が薄く、履き口に近すぎると足入れの邪魔になります。ちょうど足の甲のカーブが強くなる5〜6番目の位置で固定するのが、最もバランスが良いのです。
片側だけ縫う理由
ここで最も重要な注意点は、「必ず内側(親指側)の片方だけを縫い付ける」ということです。ベロの両サイドを縫い付けてしまうと、足を入れる際にベロが前方に開かなくなり、足をねじ込まないと履けない状態になってしまいます。片側だけ固定されていれば、ベロのズレは防げますし、履くときは縫っていない側からベロを持ち上げることができるので、実用性を損ないません。
快適なアンダーラップの特徴
ここまで「固定」に重点を置いてきましたが、コンバースの魅力はそれだけではありません。リラックスして履きたい日や、足の形によっては「アンダーラップ」の方が適している場合も多々あります。
圧迫感からの解放
アンダーラップは、紐をハトメの「下から上へ」通していく方法です。この通し方は、オーバーラップに比べて紐の可動域が広く、足の動きに合わせて紐が適度に伸縮するような感覚があります。そのため、足の甲が高い「甲高」の方や、夕方になると足がむくみやすい方にとっては、締め付け感が少なく非常に快適です。

ハイカットモデルとの相性
特にハイカット(HI)モデルの場合、足首まで紐を通すため、脱ぎ履きのたびに紐を緩める作業が非常に面倒ですよね。アンダーラップは紐を引っ張るとスルスルと緩む性質があるため、玄関先での着脱が驚くほどスムーズになります。
使い分けのすすめ
私は、よく歩く観光の日やアクティブな日は「オーバーラップ」、座敷での食事や友人の家に行くなど靴を脱ぐ機会が多い日は「アンダーラップ」というように、その日の予定に合わせて通し方を変えています。靴紐の通し方を変えるだけで、同じスニーカーでも全く違う機能性を持たせることができるのです。
切込みはNG!ベロを守る注意点
インターネット上の掲示板やSNSでは、「ベロがずれないように、カッターで切り込みを入れて紐を通す穴を自作する」という方法が紹介されていることがあります。しかし、スニーカーを大切に思う一人のファンとして、この方法は強く反対させていただきます。
キャンバス生地の構造的弱点
コンバースのベロに使用されているキャンバス生地は、縦糸と横糸で織られています。ここに刃物を入れて切断面を作ってしまうと、そこから糸がほつれ出し、収拾がつかなくなります。専用のハトメ金具を取り付けない限り、紐の摩擦で切り口はどんどん広がり、最終的にはベロが裂けてしまう危険性があります。
アイコニックなデザインの崩壊
また、ベロの上部には「ALL STAR」のロゴパッチやプリントが施されているモデルも多いです。切り込みを入れる位置によっては、これらのデザインを損なってしまう可能性があります。

不可逆的な加工は避ける
一度ハサミを入れてしまった生地は、二度と元には戻りません。独自の穴を開けるリスクを冒すよりも、先ほど紹介した「縫い付け(アンカー縫製)」であれば、もし気に入らなければ糸を切るだけで元の状態に戻せます。愛用のコンバースを長く履き続けるためにも、靴の構造そのものを破壊するような加工は避けるようにしましょう。
コンバースのベロや紐の通し方でおしゃれに見せる
コンバースは単なる履き物ではなく、ファッションアイテムとしてのポテンシャルが非常に高いスニーカーです。ここでは、機能性だけでなく「見た目」にフォーカスし、街ゆく人と差をつけるための紐の結び方やベロのアレンジテクニックを深掘りします。
ハイカットのVラインの作り方
ハイカットのコンバースを履いた時、鏡に映る自分の姿を見て「なんだか足首周りが寸胴に見える」「思ったよりも脚が短く見えてしまう」と落ち込んだ経験はありませんか?
モデルさんや街のおしゃれな人が履くとシュッとして見えるのに、自分が履くと長靴のようになってしまう現象。実はこれ、体型のせいではなく、履き口の「シルエット作り」をしていないことが最大の原因です。ハイカットをスタイル良く履きこなすためのキーワード、それが魅惑の「Vライン」です。

Vラインがもたら劇的な「脚長効果」の正体
Vラインとは、スニーカーの履き口(足首部分)が、前方に向かってアルファベットの「V」の字のように開いている状態のことを指します。
通常、紐を上まで均等に締め上げると、履き口は円筒状になり、足首のくびれが隠れてしまいます。これでは脚のラインが途切れ、棒のように見えてしまうのです。一方、意識的にVラインを作ると、以下のような視覚的なマジックが生まれます。
- 足首の強調: 足の中で最も細い「くるぶし周辺」や「アキレス腱のライン」がチラリと覗くことで、華奢な印象を与えます。
- 縦長効果: 履き口が下に切れ込む形になるため、視覚的に甲のラインが延長され、脚が長く見えます。
- 抜け感の創出: ボトムスの裾と靴の間に適度な空間(肌見せや靴下見せ)が生まれ、重たくなりがちなハイカットの印象を軽やかにします。
誰でもできる!黄金比Vラインの作り方3ステップ
では、具体的にどうすればこの美しいラインを作れるのでしょうか。ただ紐を緩めるだけでは、だらしなくなってしまいます。私が実践している「計算されたラフさ」を作る手順をご紹介します。
STEP 1:紐のテンションに「グラデーション」をつける まず前提として、一番上の穴(トップホール)は通さずに空けておきます。その上で、つま先から甲の中央あたりまではしっかりと締め、足首に近い上部の2〜3穴分は、指が2本入るくらいに緩めに設定します。この「下はキュッ、上はユルッ」という締め具合の差が、きれいなV字を開く土台となります。
STEP 2:ベロを「前へ、外へ」と癖づける ここが最も重要なポイントです。新品のコンバースはベロがピンと立っていて足に張り付きがちです。履く前に、手でベロの根本を持ち、ググッと前方(つま先側)へ倒すように力を加えて癖をつけます。
ベロの表情を作るテクニック
さらに、ベロの上端を少しだけ外側にめくるように折り返したり、あえてクシャッと握ってシワを寄せたりしてみてください。「大切に履く」のではなく、「履き込んだように見せる」のがコツです。この無造作なベロの動きが、Vラインの先端を強調し、こなれた雰囲気を醸し出します。
STEP 3:結び目で開きを固定する 最後に紐を結ぶ際、緩めた履き口が閉じないように注意しながら、少しゆとりを持ってリボン結びをします。紐を足首に一周巻くスタイルにする場合は、巻いた紐自体がVラインの下支えとなり、開いた状態をキープしやすくなるので特におすすめです。
相性抜群のボトムスとの合わせ方

苦労して作ったVラインも、裾の長いパンツで隠れてしまっては意味がありません。このスタイルが最も輝くのは、足首周りに空間があるコーディネートです。
例えば、くるぶし丈のアンクルパンツや、ロールアップしたデニムと合わせると、パンツの裾からVラインへの繋がりが美しく決まります。女性であれば、ロングスカートやワンピースに合わせる際も、Vラインがあることで足元に程よい抜け感が生まれ、重たい印象を回避できます。
「コンバースは育てるもの」とよく言われますが、このVライン作りこそ、自分だけの形に靴を育てる最初のステップかもしれません。ぜひ鏡の前で、一番脚がきれいに見える「開きの角度」を研究してみてください。
結び目をベロの下に隠す手順
ミニマルなファッションや、モードなスタイルにコンバースを合わせたい時、どうしても気になってしまうのが「蝶々結び」の存在感です。紐の結び目が見えていると、どうしてもカジュアルで子供っぽい印象になりがちです。そんな時は、結び目をベロの下に隠す「ディスプレイ結び(ベロ下格納法)」を試してみてください。
手順の完全ガイド
- つま先側から順に紐を通していきます。通し方はオーバーラップでもアンダーラップでも構いません。
- 一番上の穴(紐を結ぶ位置の穴)に通す際、必ず「表(外側)から裏(内側)」に向かって紐を通してください。これにより、紐の先端が靴の内側に来ます。
- 足を入れた状態で、ベロの表面ではなく、ベロの上部あたり(足首に当たる部分)で普通に蝶々結びを作ります。
- できた結び目を、ベロの裏側と足の甲の間のスペースに押し込みます。

痛くならないコツ
最初は結び目が足の甲に当たって違和感があるかもしれません。その場合は、結び目を少し指で押しつぶして平らにするか、結ぶ位置を左右どちらかに少しずらすと快適になります。
このテクニックを使うと、アッパーの表面には紐が整然と並ぶだけで、余計な突起物がなくなります。スリッポンのような洗練されたシルエットになり、スラックスやセットアップの外しアイテムとして使う際にも非常に相性が良くなります。
一番上の穴を通さない結び方
「コンバースの紐は、一番上の穴(トップホール)まで通すべきなのでしょうか?」
これは、私がスニーカー関連の相談を受ける中で最も頻繁に耳にする質問の一つです。結論から申し上げますと、現代のファッションシーンにおいておしゃれに履きこなしたいのであれば、「一番上の穴は通さず、2番目の穴で結ぶ」のが圧倒的な主流であり、私自身も強くおすすめしているスタイルです。

なぜ「通さない」ことが正解とされるのか。それには、コンバースの歴史的背景と、現代のライフスタイルにおける実用性という明確な理由が存在します。ここでは、トップホールを開けることのメリットや、具体的な活用シーンについて深掘りしていきます。
ルーツから考える「過剰な固定」からの解放
そもそも、コンバースのオールスターは1917年に「バスケットボール専用シューズ」として誕生しました。当時の選手たちが激しいプレー中に足首を捻挫しないよう、足首をガチガチに固定するために設計されたのが、あの一番上の穴なのです。
しかし、私たちが街で履くタウンユースの場面において、そこまでの強力な固定力は必要でしょうか?答えは「NO」です。一番上まで紐を通し、しっかりと結んでしまうと、足首の関節がロックされ、まるでロボットのような不自然な歩き方になってしまいます。これは見た目に窮屈なだけでなく、長時間の歩行においては疲労の原因にもなりかねません。
2番目で止めるメリット
一番上の穴をあえて使わず、上から2番目の穴で結び目を止めることで、足首に適度な「遊び」と可動域が生まれます。これにより、階段の上り下りや、車の運転時のペダル操作、しゃがみ込む動作などが劇的にスムーズになり、スニーカー本来の快適な履き心地を取り戻すことができるのです。
シルエットに「くびれ」を生む視覚効果
機能面だけでなく、見た目の美しさにおいても「一番上を開ける」ことには大きな意味があります。
トップホールまで紐を通すと、履き口が円筒状に固定され、足首が寸胴に見えがちです。一方、一つ穴を残して結ぶと、履き口の前側が自然に少し開き、足首周りに美しいドレープ(くびれ)が生まれます。この「抜け感」が、ボトムスの裾との干渉を防ぎ、足元をすっきりと見せてくれるのです。
特に、ワイドパンツやロングスカートを合わせる際、履き口に適度なゆとりがあることで、生地がスニーカーに引っかかりにくくなり、歩いた時の裾の揺れ感がきれいに表現できます。
「紐が長すぎる問題」の解決策として
「買ったばかりのコンバースの紐が長すぎて、地面を引きずりそうになる」という悩みをお持ちの方にとっても、このテクニックは有効です。
通常、一番上の穴まで通すと紐の長さが消費されますが、あえて通さないことで、さらに紐が余ってしまうのでは?と思われるかもしれません。しかし、ここでは逆転の発想を使います。
一番上を通さないことで履き口に余裕ができるため、「余った長い紐を足首に一周巻き付けてから結ぶ(アンクルラップ)」というアレンジが容易になります。この巻き付けるスタイルは、紐の長さを大幅に消費できるため、長すぎる紐をカットしたり買い替えたりすることなく、おしゃれに処理できる最良の方法です。
7ホールと8ホールの違いと注意点
ハイカットモデルの場合、靴のサイズによってハトメ(穴)の総数が異なります。一般的に、24.5cm以下のレディースサイズは「7ホール」、25.0cm以上のメンズサイズは「8ホール」となっていることが多いですが、基本的なルールは変わりません。
サイズ別の考え方
- 8ホール(メンズサイズ)の場合: 縦に長さがあるので、一番上を開けても十分なホールド感が得られます。迷わず2番目で結んでOKです。
- 7ホール(レディースサイズ)の場合: 全体の高さがやや低いため、一番上を開けるとカカトが浮く感覚があるかもしれません。その場合は、紐の締め具合を少し強めにするか、厚手の靴下で調整すると良いでしょう。
もちろん、パンクファッションやモッズスタイルのように、あえてタイトで禁欲的なシルエットを見せたい場合は、一番上までピシッと閉めるのも一つの正解です。しかし、現代的なリラックス感のあるスタイルを目指すのであれば、まずは「一番上の穴は飾り」と考えて、通さずに履いてみることを強くおすすめします。
ゴム紐やコットンの選び方
「紐の素材」にこだわるようになると、あなたはもう立派なスニーカーフリークです。デフォルトで付属している紐も悪くありませんが、素材を変えるだけで利便性もファッション性も格段に向上します。
ハイカットの救世主「ゴム紐」
100円ショップ(セリアやダイソー)や靴屋で売られている「伸びる靴紐(エラスティックレース)」は、ハイカットユーザーにとって革命的なアイテムです。見た目は普通の織り紐に見えますが、ゴムのように伸縮するため、紐を解くことなくスリッポンのように脱ぎ履きが可能になります。
「ゴム紐なんてダサくない?」と思われるかもしれませんが、最近の製品は質感が非常に向上しており、パッと見では純正の紐と見分けがつかないレベルのものも多いです。育児中のパパ・ママや、頻繁に靴を脱ぐ日本の生活様式には最適解と言えるでしょう。
ヴィンテージ感を醸し出す「コットンシューレース」
現行のオールスター(日本企画)に付属している紐は、ポリエステル混紡の化学繊維が主流です。耐久性は高いのですが、少し光沢があり、新品感が強く出ます。これを「コットン100%」の紐に交換すると、雰囲気が一変します。
コットン紐は、生地の風合いがマットで、使い込むほどに生成り色にくすんでいき、ヴィンテージスニーカーのような「味」が出てきます。特にCT70(チャックテイラー)のようなクラシックなモデルを目指すなら、コットンシューレースへの交換は必須カスタムです。
ローとハイの適切な紐の長さ

シューレースを交換する際、最も高いハードルとなるのが「長さ選び」です。デザインは気に入ったのに、いざ通してみたら「短すぎて蝶々結びが豆粒みたいになってしまった」「長すぎて歩くたびに地面を引きずってしまう」といった失敗は、スニーカー好きなら一度は経験する道ではないでしょうか。
コンバースの紐の長さは、単に「ローカットかハイカットか」だけで決まるものではありません。靴のサイズ(cm)によってハトメ(穴)の数が変わったり、あなたがどのようなシルエットで履きたいかによっても、ベストな長さは大きく変動します。ここでは、失敗しないための詳細な長さの目安と選び方を解説します。
モデルと穴の数による標準サイズ
まず基準となるのは、モデルごとの形状と穴の数です。一般的に、レディースサイズ(〜24.5cm程度)とメンズサイズ(25.0cm〜)では、同じハイカットでも穴の数が7個から8個へと増えることがあります。穴が増えれば、当然必要な紐の長さも長くなります。
| モデルタイプ | 一般的な穴の数 | 標準的な長さ(ジャストサイズ) | ゆったり垂らす / 足首巻き用 |
|---|---|---|---|
| ローカット (OX) | 5〜6個 | 約114cm 〜 120cm | 約125cm 〜 130cm |
| ハイカット (HI) | 7〜8個 | 約138cm 〜 140cm | 約150cm 〜 160cm |
標準的なリボン結びをきれいに見せたい場合は、上記の「標準的な長さ」を目安に選べば大きく外すことはありません。市販のシューレースは120cmや140cmといった規格で売られていることが多いので、近いサイズを選びましょう。
スタイリングで変わる「理想の長さ」
長さ選びで次に重要なのが、「どう履きたいか」というスタイリングの好みです。同じ靴でも、紐の処理の仕方で必要な長さは10cm以上変わってきます。
① スマートに見せたい(短めを選択) 余った紐が長いと野暮ったく感じる場合は、標準より少し短め(ローカットなら110cm前後、ハイカットなら130cm前後)を選び、結び目をコンパクトに収めます。ビジネスライクな服装や、きれいめコーデにはこのバランスが適しています。
② ラフに垂らしたい・足首に巻きたい(長めを選択) CT70などのヴィンテージスタイルでは、紐を長めに余らせてダラッと垂らすのが粋とされています。また、ハイカットの足首に紐を一周巻き付けてから結ぶ「アンクルラップ」スタイルを楽しむなら、標準よりも最低でも15〜20cm長いもの(150cm〜160cm)が必要です。このスタイルは足元のホールド感が増すだけでなく、こなれた雰囲気が一気に出るのでおすすめです。
失敗を防ぐ「現物計測」のすすめ

ここまで目安をお伝えしましたが、絶対に失敗したくない場合に最も確実な方法は、非常にアナログですが「現在ついている紐を外して、メジャーで測ること」です。
計測時のチェックポイント
- 今の長さで満足している場合: そのまま同じ長さのものを購入します。
- 今が長すぎると感じる場合: 余分だと思う分(例:左右の輪っかを2cmずつ小さくしたいなら合計4cm〜)を引いた長さを探します。
- 紐がない・ボロボロの場合: 家にある適当な紐やビニール紐を実際に靴に通して結んでみて、ベストな長さを印付けして測ります。これが最も正確なシミュレーションになります。
また、紐の「太さ」や「素材」によっても結び目の大きさや解けにくさが変わります。太い紐は結び目が大きくなるため、少し長さに余裕を持たせた方がバランスが取りやすいことも覚えておくと良いでしょう。最終的な製品仕様については、公式サイトの情報も併せて確認することをおすすめします。 (出典:コンバースジャパン公式サイト)
コンバースの紐の通し方とベロの総括
今回は、コンバースの紐の通し方から、ベロがずれる悩みの解消法、さらにはおしゃれに見せるための上級テクニックまで、幅広くご紹介してきました。
たかが靴紐、たかがベロと思うかもしれませんが、この細部にこだわることで、歩きやすさが変わり、スニーカーの表情が変わり、ひいては一日の気分までもが変わってきます。ベロのサイドスリップには「ループの活用」と「オーバーラップ」、そして最終手段の「縫い付け」を。見た目のスタイルアップには「Vライン」や「素材選び」を。
スニーカーの「ベロ」と「紐」の関係は、まるでオーケストラの指揮者と演奏者のようです。指揮者である紐が適切なテンションと配置でリードすることで、ベロという演奏者が本来あるべき正しい位置で輝き、最高のハーモニー(スタイルと履き心地)を奏でることができるのです。

ぜひ、今回ご紹介したテクニックの中から、あなたの足の形やライフスタイルに合った方法を見つけて試してみてください。きっと、今よりもっとコンバースを履いて出かけるのが楽しみになるはずです。
※本記事の情報は個人の経験に基づくものです。靴の改造や加工を行う際は自己責任で行い、不安な場合は専門家にご相談ください。正確な製品情報は公式サイトをご確認ください。
