念願のサロモンのスニーカーを手に入れて、いざ履こうとした瞬間に「あれ?この紐、どうやって結ぶの?」と戸惑ってしまった経験はありませんか。あるいは、しばらく愛用しているものの、「余った長い紐がぶらぶらして邪魔だな」「この細い紐、もし切れたらどう交換すればいいんだろう」といった疑問や不安を抱えている方も多いはずです。サロモンのシューズは、一般的なスニーカーとは一線を画す独自のテクノロジーが凝縮されており、その最たるものが靴紐システムです。「サロモン スニーカー 紐」と検索してこの記事にたどり着いたあなたは、きっとこの画期的なシステムを使いこなして、もっと快適にサロモンを履きこなしたいと考えていることでしょう。
私自身、初めてサロモンの「XT-6」を手にしたときは、この独特な紐の扱いに少し戸惑いました。しかし、正しい使い方やメンテナンス方法を知ってからは、その圧倒的な利便性に惚れ込み、今では玄関にある靴の半分がサロモンになってしまうほどです。この記事では、サロモン歴10年の私が、クイックレースの正しい結び方(というよりロックの仕方)から、意外と知られていないスマートなしまい方、そして万が一紐が切れてしまった場合の交換方法まで、あなたの疑問を徹底的に解消します。
- 結ぶ必要が一切ない「クイックレース」の画期的な仕組みと、他にはない具体的なメリット
- 歩行中の転倒リスクを防ぎ、見た目もスタイリッシュにする「レースポケット」への正しいしまい方
- 紐が切れたりストッパーが壊れたりした際に役立つ、専用キットを使ったDIY交換手順
- 自分の足の形や好みに合わせて長さを調整し、サロモンを自分だけの一足にカスタムする方法
サロモンスニーカー紐の基本と特徴
サロモンのスニーカーを語る上で絶対に外せないのが、ブランドの代名詞とも言える独自のシューレースシステムです。一見するとただの細い紐に見えるかもしれませんが、そこには過酷な自然環境にも耐えうるテクノロジーと、ユーザーの利便性を追求した工夫が詰まっています。まずは、このシステムがなぜ世界中のトレイルランナーやファッションピープルに支持されているのか、その基本的な仕組みと特徴を深掘りしていきましょう。
画期的なクイックレースとは
サロモンの多くのモデル(トレイルランニングシューズやハイキングシューズ、最近ではファッション性の高いスニーカーラインまで)に採用されているのが、「Quicklace™(クイックレース)」という特許取得済みのシステムです。これは、従来の「穴に通して蝶々結びをする」という靴紐の概念を根本から覆すもので、1993年に導入されて以来、サロモンのアイコンとして進化を続けてきました。
初めてこの紐を見た方の多くが、「こんなに細くて頼りない見た目で、本当に大丈夫なの?」「強く引っ張ったらブチッと切れてしまいそう」という不安を抱きます。お気持ち、痛いほど分かります。私自身も最初は半信半疑でした。しかし、この細いレースの実力は本物です。素材には、防弾チョッキや高強度のロープなどにも使用される「ケブラー」などの超高耐久素材が使用されている商品もあり、ケプラーの使われている場合、鉄の数倍の強度を持つとも言われています。そのため、岩場で擦れたり、強い力で締め上げたりしても、そう簡単に切れることはありません。

また、一般的な綿やポリエステルの平紐は、雨や泥で濡れると水分を含んで重くなり、結び目が固くなってほどけにくくなるという欠点があります。しかし、クイックレースは疎水性の高い素材で作られているため、水を含んで重くなることがほとんどありません。泥がついたとしても、サッと水洗いするだけで汚れが落ち、常にドライで軽量な状態を保つことができるのです。これは、天候が変わりやすい山岳地帯だけでなく、突然のゲリラ豪雨に見舞われる都市生活においても大きなアドバンテージとなります。
さらに、このシステムは単に「丈夫」なだけではありません。一本のレースがアッパー全体をジグザグに通る構造になっており、ストッパーを引くだけで、足の甲から足首までを均一な圧力で締め上げることができます。一部分だけがきつくなったり、逆に緩かったりというムラが起きにくいため、まるで足全体が優しく包み込まれるようなフィット感を得ることができるのです。
補足情報 すべてのサロモンシューズがクイックレースを採用しているわけではありません。一部のライフスタイルモデルや、特定の用途向けのシューズには通常の紐が採用されている場合もありますので、購入前には仕様を確認することをおすすめします。
サロモンスニーカー紐なしの快適性
インターネット上で「サロモン スニーカー 紐なし」や「結ばない靴紐」といったキーワードで検索されることが多いのも、このクイックレースの快適さを求めている人が多い証拠でしょう。このシステム最大の魅力は、なんといっても「靴紐を結ぶ・ほどく」という一連の動作が完全に不要になることです。
例えば、朝急いで家を出るとき、玄関で靴紐を結ぶ時間を煩わしく感じたことはありませんか? あるいは、一日中歩き回って疲れて帰宅したとき、座り込んで紐をほどくのが面倒だと感じたことは? クイックレースなら、そんなストレスとは無縁です。足をスッと入れて、ストッパーをシュッと引くだけ。脱ぐときはロックを解除してサッと緩めるだけ。この間、わずか数秒です。
この「着脱の速さ」は、日常生活のあらゆるシーンで威力を発揮します。例えば、居酒屋の座敷席に上がるとき、空港の保安検査場で靴を脱がなければならないとき、キャンプでテントに出入りするときなど、靴を脱ぎ履きする機会は意外と多いものです。そんなとき、もたつくことなくスマートに行動できるのは、サロモンユーザーだけの特権と言えるでしょう。
さらに、このシステムは「むくみ」への対応力も抜群です。長時間歩行やデスクワークで夕方に足がむくんでくると、靴がきつく感じることがありますよね。通常の紐靴だと、一度立ち止まって両足の蝶々結びをほどき、締め直してまた結ぶ…という作業が必要ですが、クイックレースなら、信号待ちのわずかな時間にストッパーを少し緩めるだけで調整完了です。逆に、これから走るぞというときは、ワンアクションでキュッと締め増すことができます。この微調整の容易さが、一日中快適な履き心地を持続させる秘訣なのです。
ここがポイント 紐がほどける心配がないため、両手が塞がっている時や、手がかじかんでうまく動かない寒い日でも、ストレスなく靴の調整が可能です。これはまさに「道具としての機能美」を追求した結果だと言えます。
サロモンスニーカー紐の結び方解説
多くのユーザーが検索窓に「サロモン スニーカー 紐 結び方」と打ち込んでいますが、ここで明確にお伝えしなければならない真実があります。それは、「サロモンのクイックレースは、結ばないのが正解」だということです。
一般的に「靴紐」と聞くと、最後に蝶々結び(リボン結び)をして固定するものだという固定観念があります。そのため、サロモンを初めて履く方の中には、長い紐をどうにか処理しようとして、ストッパーの上で無理やり蝶々結びをしてしまったり、足首にぐるぐると巻き付けて固結びをしてしまったりするケースが見受けられます。しかし、これは絶対に避けていただきたいNG行為です。

なぜ結んではいけないのでしょうか。理由は大きく分けて3つあります。
- 機能の損失: クイックレースは、ストッパーによる摩擦でロックする仕組みです。紐自体を結んでしまうと、いざ緩めたいときに結び目が固くなってほどけなくなり、クイックレース本来の「瞬時の着脱」というメリットが完全に失われてしまいます。
- 紐の劣化: ケブラー等の高耐久素材を使用しているとはいえ、無理な結び目を作ることで局所的に強い負荷がかかり、繊維が折れ曲がってダメージを受ける原因になります。これが蓄積すると、紐が毛羽立ったり、最悪の場合は切断につながったりします。
- 緊急時のリスク: 万が一、足に怪我をして靴を緊急に脱がなければならない状況になったとき、固く結ばれた紐は大きな障害となります。アウトドアシーンでは特に、迅速に靴を脱げる状態にしておくことが安全管理上も重要です。
ですので、「結び方」を探している方への答えは、「結ばずに、ロックするシステムを理解すること」になります。蝶々結びの美しさを競う必要はありません。メカニカルなパーツを使って、カチッと固定する。そのシンプルさと確実性こそが、サロモンの流儀なのです。
正しい締め方と緩め方の手順
「結ばない」ことは分かりましたが、では具体的にどうやって足を固定し、どうやって緩めるのでしょうか。直感的に使えるよう設計されていますが、正しい手順を知ることで、よりスムーズに、そしてパーツを長持ちさせることができます。ここでは、私が普段行っている、最も効率的で確実な操作手順をステップバイステップで解説します。
【締め方:完璧なフィット感を得るために】
ただ漫然とストッパーを引くだけでは、足首に近い部分ばかりが締まってしまい、つま先部分が緩いまま…ということが起こりがちです。以下の手順を試してみてください。
- 準備: 足を靴に入れ、かかとをトントンと地面に打ち付けて、ヒールカップにしっかりとかかとを収めます。ベロ(タン)を上に引き上げ、シワが寄らないように整えます。
- 前段階の締め込み: いきなりストッパーを引くのではなく、まずはつま先側の紐から順に、指でクロスしている部分を軽く引き上げていきます。これにより、足全体に均等にテンションがかかります。
- ロック: 片手で黒いプラスチックのパーツ(ストッパー)を持ち、もう片方の手で紐の先端にある持ち手(エンドパーツ)を持ちます。
- スライド: 紐を少し足先方向(前方向)に倒しながら、ストッパーを足首の方へ向かって、ススーッとスライドさせます。このとき、真上に引き上げるよりも、紐の流れに沿って引くのがコツです。
- 完了: 好みの締め付け具合になったら手を離します。内部のギアが紐に食い込み、自動的にロックされます。

【緩め方:一瞬で開放される快感】
家に帰って靴を脱ぐときの手順です。無理に引っ張ると故障の原因になるので注意しましょう。
- ロック解除: ストッパーを見てください。モデルによって若干形状が異なりますが、紐を通している部分に小さなレバーや、押し込むボタンのような機構があります。ここをつまむか、引き上げることでロック(歯車のかみ合わせ)が外れます。
- スライド: ロック解除の操作をしたまま、ストッパーを足から遠ざけるように(紐の先端方向へ)スライドさせます。
- 開放: ストッパーが上まで移動したら、タン(ベロ)を持って前方にガバッと開きます。これで紐全体が緩み、足がスムーズに抜けます。

やってはいけないこと ロックを解除せずに(レバーを操作せずに)、力任せにストッパーを動かそうとしないでください。内部のギアが摩耗し、ロックが効かなくなる(歩いていると緩んでくる)原因のナンバーワンはこれです。
余るサロモンスニーカー紐どうする
クイックレースをしっかり締め込んだ後、ふと足元を見ると、ある問題に直面します。「紐、長すぎない?」問題です。足首までしっかりと締め上げれば上げるほど、ストッパーから先の余った紐は長くなり、だらりと垂れ下がってしまいます。歩くたびにプラプラと揺れ、地面に擦ったり、自分の足で踏んづけてしまったり。
「この余ったサロモンスニーカー紐、どうするの?」という疑問は、初心者が必ず通る道です。このブラブラした紐を放置しておくことは、単に「見た目が悪い」「邪魔くさい」というレベルを超えて、非常に危険な状態であることを認識してください。
特にトレイルランニングやハイキングなどのアウトドアシーンでは、垂れ下がった紐のループが木の根っこや岩の突起、倒木などに引っかかるリスクがあります。山道を走っている最中に紐が何かに引っかかれば、勢いよく転倒し、大怪我につながる可能性があります。実際、紐が引っかかってバランスを崩し、滑落しかけたというヒヤリハット事例は少なくありません。

街履きであっても油断は禁物です。エスカレーターのステップの隙間、自転車のチェーンやペダル、満員電車での他人の荷物など、紐が巻き込まれる危険は至る所に潜んでいます。私自身、ロードバイクに乗っているときに、垂れた紐がクランクに巻き込まれそうになり、冷や汗をかいた経験があります。また、単純に紐が地面に触れることで泥や油汚れが付着し、紐自体の寿命を縮めることにもつながります。
「じゃあ、切って短くすればいいの?」と思うかもしれませんが、安易に切ってしまうと、今度は靴を脱ぐときに十分に緩めることができず、足が入らなくなってしまう恐れがあります。では、どうすればこの長く余った紐を、安全かつスマートに処理できるのでしょうか。その答えが、次にご紹介する「しまい方」です。
サロモンの紐の扱い方がわかったら、実際に使えるグッズ候補をチェックしてみましょう。
サロモンスニーカー紐のしまい方
サロモンのシューズには、この余った紐を収納するための専用スペース、通称「レースポケット(Lace Pocket)」が必ずと言っていいほど装備されています。「えっ、そんなポケットどこにあるの?」と驚かれる方もいるかもしれません。それほど自然に、デザインの一部として溶け込んでいるのです。

基本的には、シューズのタン(ベロ)の上部、ブランドロゴ(SALOMONやSのマーク)が入っている部分を見てください。多くの場合、ここがメッシュ素材や伸縮性のある素材でできた、小さな袋状のポケットになっています。モデルによっては、タンの裏側に配置されていたり、タンの中央にゴムバンドがついていてそこに挟む仕様だったりすることもありますが、機能は同じです。
【レースポケットへの正しい収納手順】
慣れれば見なくても片手でできるようになりますが、最初は以下の手順で丁寧に行いましょう。
- 紐をまとめる: ストッパーでロックした後、長く余った紐を手に取ります。指にくるくると巻き付けるか、パタパタと二つ折り・三つ折りにして、コンパクトな束にします。
- ポケットを開く: タンの上部にあるレースポケットの入り口を、指で少し広げます。最初は生地が硬くて入り口が分かりにくいことがありますが、グッと指を入れると袋状になっていることが確認できるはずです。
- 押し込む: まとめた紐の束と、ストッパー(留め具)、そして持ち手(エンドパーツ)の全てを、ポケットの中にグイグイと押し込みます。
- 整える: 全てのパーツがポケットの中に収まったら、ポケットの口を整えます。これで、靴の表面には紐が一切出ていない、非常にミニマルで美しいシルエットが完成します。

この「しまう」というひと手間を加えるだけで、転倒事故のリスクはほぼゼロになり、見た目も劇的にスタイリッシュになります。サロモンのシューズが持つ流線型の美しいデザインは、紐を収納して初めて完成すると言っても過言ではありません。最初はポケットに入れるのが少し窮屈に感じるかもしれませんが、恐れずにしっかりと奥まで押し込んでください。一度入れてしまえば、激しく動いても飛び出してくることはまずありません。
サロモンスニーカー紐の交換と修理
どれほど耐久性に優れたクイックレースであっても、形あるものはいずれ壊れます。長年の使用による摩耗で紐が細くなってきたり、岩場での激しい擦れで断裂したり、あるいはプラスチック製のストッパーが経年劣化で割れてしまったり。そんなトラブルに見舞われたとき、「特殊な紐だから修理できないのでは?」「靴ごと買い替えるしかないのか…」と諦めるのはまだ早いです。
サロモンは、ユーザーが長く製品を愛用できるよう、メンテナンス体制もしっかり整えています。ここからは、紐が切れたり不具合が起きたりした際の対処法、特に自分でできる交換・修理方法について詳しく解説していきます。
紐が切れた時の専用キット紹介
サロモンの紐が切れた際、一般的なスニーカー用の靴紐で代用することはおすすめできません。なぜなら、サロモンのアイレット(紐を通す穴)はクイックレースの細さに合わせて設計されているため、通常の太さの紐では通らなかったり、通っても滑りが悪くて機能しなかったりするからです。

そこで必要になるのが、サロモン純正の修理パーツ「QUICKLACE KIT(クイックレースキット)」です。これは、交換用のレース、ストッパー、エンドパーツ、そして交換作業に必要なガイドツールが一式セットになった商品で、アウトドアショップやスポーツ用品店、ECサイトなどで広く販売されています。
| 商品名 | Salomon QUICKLACE KIT(クイックレースキット) |
|---|---|
| 価格目安 | 1,100円〜1,500円(税込)前後 |
| キット内容 | レース2本(両足分)、ストッパー機構一式、エンドパーツ、接続用チューブ、説明書 |
| カラー展開 | ブラック、シルバー、レッド、グリーン、オレンジ、ブルーなど |
このキットの素晴らしい点は、単なる修理部材であるだけでなく、カスタマイズの楽しみを提供してくれるところです。元々は黒い紐がついていたシューズに、あえて赤やグリーンの紐を通してアクセントにするなど、自分だけのカラーリングを楽しむことができます。価格も千円ちょっとと手頃なので、切れていなくても、気分転換に色を変えてみるのも面白いでしょう。
(出典:サロモン公式オンラインストア『QUICKLACE KIT』)
DIYで行う紐の交換ステップ
「専用キットがあるのは分かったけど、自分で交換するのは難しそう…」と尻込みしていませんか? 確かに、初めて行うときは少しコツがいりますし、細かい作業になります。しかし、プラモデルを作ったり、ボタン付けをしたりする程度の器用さがあれば、十分にDIY可能です。所要時間は慣れれば片足10分〜15分程度。ここでは、失敗しないためのポイントを押さえながら、交換手順を解説します。
【用意するもの】
- QUICKLACE KIT(クイックレースキット)
- ハサミ(よく切れるもの)
- ライター(紐の末端処理に必須)
- 古新聞や作業マット(細かいゴミが出ます)
【手順1:古い紐の撤去】
まず、切れてしまった紐や、交換したい古い紐をハサミでバッサリと切断します。もったいない気もしますが、再利用はできないので思い切って切りましょう。そして、靴のアイレット(紐穴)に残っている紐をすべて引き抜きます。この時、ストッパーなどのプラスチックパーツも全て取り外して、靴を「紐なし」の状態にします。
【手順2:新しい紐を通す(最難関)】
ここが交換作業のハイライトであり、少し根気がいるパートです。新しいレースを靴の紐穴に通していくのですが、サロモンの紐穴は非常に小さく、さらに内部でカーブしていたり袋状になっていたりと、ただ紐を押し込むだけでは通らないことがあります。
そこで活躍するのが、キットに付属している透明なプラスチックのパイプ(ガイドツール)です。まず、このパイプを靴の紐穴にズボッと貫通させます。そして、そのパイプの中に新しい紐を通し、最後にパイプだけを引き抜く。この手順を繰り返すことで、狭い穴にもスムーズに紐を通すことができます。このガイドツールを使わないと、正直かなり苦戦しますので、必ず活用してください。
【手順3:ストッパーなどのパーツを通す】
全ての紐穴に紐を通し終えたら、いよいよストッパー(ロック機構)の取り付けです。ここで一番注意したいのが「パーツの向き」と「通す順番」です。ストッパーには内部に歯車が入っており、紐を通す方向が決まっています。逆に通してしまうとロックがかかりません。
キットに同梱されている説明書の図解をよーく見て、正しい向きで紐を通しましょう。2本の紐を揃えてストッパーに通し、その後に持ち手となるプラスチックパーツを通します。
【手順4:長さ調整と末端の焼き止め(重要)】
パーツを通し終えたら、一度実際に靴を履いてみます。そして、紐を締め込んだ状態で、「どのくらいの長さがベストか」を確認します。純正の状態だと長すぎると感じる方は、ここで少し短めにカットできるのがDIYの醍醐味です。
長さを決めてハサミで余分な紐をカットしたら、ここからが最重要工程です。切りっぱなしの断面はすぐにほつれてきてしまうため、ライターの火で炙って処理します。紐の先端を火に近づけ、溶けて玉(コブ)ができるようにします。この「玉」が抜け止めの役割を果たすので、しっかりとしたコブを作ってください。
火傷と火災に注意 化学繊維を溶かす作業ですので、高温になります。溶けた部分が皮膚に触れると火傷しますので、絶対に冷えるまで触らないでください。また、燃えやすいものの近くで作業しないよう十分注意しましょう。
【手順5:エンドパーツの中に隠して完成】
最後に、焼き止めをした2本の紐の先端を結んで一つにするか、キットに含まれる接続パーツ(コネクター)を使って固定します。そして、その結び目やコネクターを、持ち手部分のカバー(エンドパーツ)の中にカチッと押し込んで隠します。「パチン」と音がして蓋が閉まれば、交換作業は完了です!

長さ調整と好みの色へカスタム
修理のついでにぜひ意識していただきたいのが、この「長さ調整」と「カラーカスタム」です。既製品のサロモンスニーカーは、あらゆる足のサイズに対応するために、紐がかなり長めに設定されています。そのため、足が小さめの方や甲が低い方だと、締め込んだ際に紐が余りすぎてしまい、レースポケットに入りきらないほどモコモコになってしまうことがあります。
クイックレースキットを使って自分で交換すれば、自分の足のサイズに合わせた「シンデレラフィット」の長さに調整可能です。ポケットにすっきり収まる長さにカットすれば、見た目のスマートさも使い勝手も格段に向上します。
また、黒いボディのシューズに、あえて蛍光イエローやレッドの紐を通すことで、世界に一足だけのオリジナルサロモンを作ることもできます。「紐が切れた」というピンチを、むしろ「カスタムするチャンス」と捉えて楽しんでみてはいかがでしょうか。

他社シューズへの流用テクニック
これはあくまでメーカー推奨外の「裏技」的な楽しみ方になりますが、実はクイックレースキットはサロモン以外のシューズにもインストールすることが可能です。このカスタムは、アウトドア愛好家や釣り人、一部のスニーカーヘッズの間で密かに人気を集めています。
「気に入っているデザインのスニーカーがあるけど、紐を結ぶのが面倒で履く機会が減ってしまった」「脱ぎ履きの多いキャンプや釣りのシーンで、他ブランドの防水シューズをもっと快適に使いたい」
そんな悩みを持っているなら、お手持ちのシューズを「クイックレース化」して、機能性を爆上げしてみる価値は十分にあります。
どんな靴なら取り付けできる?適合条件をチェック
すべての靴に取り付けられるわけではありません。私が実際に試してきた中で感じた、流用に適したシューズの条件は以下の通りです。
- ローカットのスニーカー: キットの紐の長さは十分にありますが、ハイカットのブーツだと長さがギリギリになったり、全体を均一に締め上げる際の抵抗が大きくなったりする場合があるため、基本的にはローカット推奨です。
- 紐穴(アイレット)の直径: サロモンの紐自体は細いですが、交換時にジョイント部分やガイドを通す必要があるため、紐穴にはある程度の大きさ(目安として直径2.5mm〜3mm以上)が必要です。
- ハトメ(金属リング)があるタイプ: 紐の滑りを良くして一瞬で締めるためには、紐穴に金属のハトメがついているシューズがベストです。布製のループや革に直接穴が開いているタイプだと、摩擦抵抗が大きすぎてクイックレースの良さが半減したり、摩擦熱で素材を痛めたりする可能性があります。
「ポケットがない問題」をどう解決する?
他社製シューズに流用する場合に直面する最大の問題が、「余った紐を収納するレースポケットがない」という点です。サロモンの靴には最初からタンにポケットがついていますが、コンバースやナイキ、他社のアウトドアシューズには当然ついていません。
この場合、そのままでは紐がブラブラして危険ですので、以下のいずれかの方法で対処するのがスマートです。
- 一番下の紐に挟む: 余った紐とストッパーをくるくると丸めて、つま先側の一番下の紐(クロスしている部分)の下にグッと挟み込んで固定します。簡易的ですが、これで意外と固定され、歩行の邪魔になりません。
- 短めにカットする: 紐をあまり長く余らせないように、足を入れる際に最大まで広げられるギリギリの長さを見極めてカットします。余りを最小限にすることで、ポケットに入れなくても邪魔になりにくくします。
- 後付けポケットを自作する: 100円ショップなどで売っている小さなメッシュポーチやリストバンドなどを加工して、シューレースに取り付けるという猛者もいますが、これはかなり上級者向けです。
人気の活用例 特に釣り(フィッシング)の世界では、「マズメ」などの磯靴やウェーディングシューズの紐をサロモンのクイックレースに交換するのが定番カスタムとして知られています。水辺で紐がほどけるリスクを回避できる、非常に実用的なハックです。
あくまで自己責任で 他社製品への流用はメーカー保証の対象外となります。紐穴の形状によっては紐がすぐに切れてしまったり、逆に靴側を破損させたりするリスクもゼロではありません。「実験」として楽しめる範囲で、自己責任にてトライしてみてください。
サロモンスニーカー紐を長く愛用するためのメンテナンス術
サロモンのスニーカーは、ゴアテックス搭載モデルやコンタグリップソールなど、タフなスペックを誇る「道具」としての側面が強いシューズです。靴本体は数年履いてもピンピンしているのに、紐(クイックレース)のメンテナンスを怠ったせいで本来の機能を発揮できなくなっては非常にもったいないですよね。
この素晴らしいシステムをトラブルなく、少しでも長く使い続けるためには、いくつかの重要なケアポイントがあります。「ただの紐でしょ?」と侮るなかれ、ここを押さえておくだけで、寿命は何倍にも伸びます。
1. 履き終わったら必ず「開放」してあげる
家に帰って靴を脱いだ後、紐を締めっぱなしにしたり、レースポケットに押し込んだままにしたりしていませんか? これは紐の寿命を縮める大きな要因です。
- 湿気の放出: ポケットの中は通気性が悪いため、汗や雨で湿った紐を入れたままにすると、カビや雑菌の温床になり、繊維の劣化を早めます。
- 形状記憶の回避: 常に同じ箇所でロックし続けていると、その部分だけが潰れてクセがつき、強度が低下しやすくなります。
- バネの保護: ストッパー内部のバネも、常にテンションがかかった状態だとヘタリが早くなります。
脱いだ後は必ずロックを最大まで緩め、ポケットから紐を出し、ベロ(タン)を大きく開いて風通しの良い場所で休ませてあげてください。
2. ストッパー内部の「砂」を洗い流す
トレイルランニングやキャンプなどで泥だらけになった際、最もケアすべきなのはアッパーの汚れよりも、実はストッパー(留め具)の内部です。
クイックレースが「歩いていると緩んでくる」ようになる最大の原因は、ストッパー内部のギア(歯車)に微細な砂や泥が入り込み、噛み合わせが悪くなることによる摩耗です。これを防ぐために、汚れがひどい時は以下の手順で洗浄しましょう。
効果的な洗浄方法 洗面器にぬるま湯を張り、その中でストッパーをジャブジャブと揺らしながら、ロック解除ボタンを何度もカチカチと動かしてください。こうすることで、内部に入り込んだ砂粒が排出され、スムーズな動きが復活します。

3. 交換時期のサイン(劣化の予兆)を見逃さない
いくら丈夫なケブラー素材でも、永遠には持ちません。山行中や旅行先で突然「ブチッ」といくリスクを避けるために、日頃から以下のサインが出ていないかチェックする習慣をつけましょう。
- 紐の毛羽立ち
- 表面の黒い被覆が擦れて、中の白い芯材(コア)が見え隠れし始めたら危険信号です。強度が著しく低下している証拠なので、切れる前に交換キットを用意しましょう。
- ロックの滑り
- しっかりと締めたはずなのに、数歩歩くだけで緩んでしまう場合は、ストッパーの歯車が摩耗しきっている可能性があります。これも交換のタイミングです。
今回ご紹介したように、正しいロック方法を知り、必ずポケットに収納して安全を確保し、日々のちょっとしたケアで労ってあげる。そして万が一の時はキットで自分で直せるという安心感を持つ。
これさえマスターすれば、サロモンのスニーカーは、あなたの足の一部となり、街から大自然までどんな場所へも連れて行ってくれる最高の相棒になるはずです。ぜひ、この画期的なシステムを使いこなして、アクティブなサロモンライフを楽しんでくださいね!
まとめ:サロモン紐は「結ばずロック・しまって安全」が鉄則

最後に、本記事の要点をまとめます。
- サロモンの紐(クイックレース)は結ぶのではなく、ストッパーでロックするのが正解。
- 余った長い紐は、タンにある「レースポケット」に必ず収納し、転倒事故を防ぐ。
- 紐が切れたりストッパーが壊れたりしても、専用キット(約1,100円)でDIY修理が可能。
- キットを使えば、好みの色や長さにカスタムでき、他社製シューズへの流用もできる(自己責任)。
サロモンのスニーカー紐に関する悩みは解決しましたか? この記事が、あなたのサロモンライフをより快適にする手助けになれば嬉しいです。

